年末などに大掃除をすると、家にたくさんの不用品があることに気づきます。でも、もったいないなかったり処分にお金がかかるなどの理由で捨てられず、部屋のスペースを圧迫していませんか? 消費生活アドバイザーの資格を持つ丸山晴美さんは、手放しづらい不用品は売ってお金にするのがおすすめといいます。「不用品を販売するにはいくつかの方法がある」という丸山さんに、サービスの使い分けとそれぞれの特徴について聞きました。
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何でも売れる! フリマアプリ
不用品の販売と言えば、フリマアプリがおなじみになっていますよね。自身で金額が設定できるので査定方式よりも高く販売することができるのが一番のメリットです。
一方で、梱包費がかかったり、送料別で出品しない場合は自身が負担することになるので、送るときに損にならないかを見極めて、出品するものを決めたり、値段の設定をしたりしましょう。
「メルカリ」と「ラクマ」の2大フリマアプリの使い分け
ユーザー数が一番多い(月間利用者数が2000万人突破/2021年9月単月)のが「メルカリ」で、販売手数料においては10%の「メルカリ」に対して、6%の「ラクマ」の方がお得です。
ユーザー数が多い「メルカリ」の方が多くの人の目につき売れやすいですが、手数料が気になるなら「ラクマ」と使い分けてもいいですし、両方に出品するというのも手離れを早くする一つの方法。ただし、二重出品が原因でトラブルが起こる可能性もありますので、他アプリでも出品中の場合はその旨を必ず記載することが大切です。
フリマアプリの出品でおすすめなのは?
フリマアプリでは、本がよく出品されています。古本を扱う店に売る場合、新刊やよっぽど人気の商品でもない限り、1冊10円〜100円になるかならないかという査定金額のものが多いです。
でも、フリマアプリならば、状態にもよりますが、お店に売るより高く売れることが多いです。梱包が簡単なうえに送料も想定しやすいので、売れたはいいけれど、送料を引いたらあまり手元にお金が入らなかった、ということも少ないです。
子供が使うものも売れやすい
これから迎える卒業・入学シーズンに向けて、子供用のスーツなども売れやすいと思います。冬物なら秋冬、夏物なら春夏、というように買い手がほしいと思ってアプリを探す時期に出品することで、多くの人の目につきやすくなります。
さらに、「メルカリ」ではトイレットペーパーの芯や松ぼっくりなどを販売している人もいます。工作に使うなどの理由で買い手が現れることもあるそうなので、不用品をとりあえず出品してみるのもアリですね。
フリマアプリを使いこなすコツ
何を出品するにしても、いつまでも不用品が家にあっては本末転倒です。「ブランドバッグは心残りがあるけれど、売れたらあきらめて手放す」、「この日までに売れなければ、この洋服は安くてもリサイクルショップで売る」など、決めておくといいでしょう。
簡単なのはリサイクルショップ、高く売りたいならオークション
出品の手間や値下げ交渉が面倒だからフリマアプリは使いたくない、という人は他の方法を検討しましょう。
持ち込むだけでOK!一番楽なリサイクルショップ
不用品を売る方法の中で最も簡単なのは、リサイクルショップへの持ち込みです。全国展開している「ブックオフ」や「セカンドストリート」などは店舗数も多く、自宅近くにある人も多いのではないでしょうか?
また、売りたいものが多く持ち込みが大変なら出張買取を、さらに宅配買取を利用すれば、近くに店舗がなくても買い取ってもらうことができます。
買取価格が低くなるのがデメリット
査定方式なので取引は簡単ですが、買取価格が低くなってしまうのがリサイクルショップのデメリットです。特にシーズン外のものは買取金額が低くなります。シーズン前に売りに行くのが、高めに買い取ってもらえるコツです。
“価値がわかる人にはわかる”ものはネットオークションへ
カメラなど元値が高い電気製品のほか、廃盤になったゲーム機やゲームソフトなど、“価値がわかる人にはわかる”というものを売りたい場合は「ヤフオク!」などのネットオークションがおすすめです。また、壊れた家電やPCなどもジャンク品として出品することで、パーツ目当てで売れることがありますので、ジャンク品と表記して出品するといいでしょう。
価値があっても、リサイクルショップでは二束三文になってしまったり、フリマアプリでは値切られてしまったりしますが、オークション形式なら売価が高くなりやすいです。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成/吉田可奈