甘酸っぱくてみずみずしいいちご。もったいないからと少しずつ食べていくと、数日経って傷んでしまっていることも。長持ちしないところが難点ですよね。正しいいちごの保存方法を知れば、おいしく食べられる期間ものばせますよ、と野菜ソムリエプロの福島玲子さんは話します。その方法を詳しく聞きました。
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いちごを正しく保存する方法は?
いちごは実がやわらかく、デリケートで傷みやすいフルーツです。最善の保存方法で、できるだけ傷むのを避けましょう。
圧をかからないようにするのが保存のコツ
いちごは圧がかかると傷みやすくなるので、たとえばパックの中で2段になっているものは、下の段のいちごから変色する可能性が高いです。そこで、買ってきたらまずトレーなどに移して1段にしましょう。
へたを下にして、デリケートな実がトレーとなるべく接触しないように並べましょう。実にかかる圧が最小限で済みますよ。
へたを取るタイミングはいつ?
いちごはへたを取らずに洗って、食べる直前にへたを取るのが正解です。へたを取ってから洗うと、実の傷から栄養分が流れ出てしまう可能性があるからです。
たくさん手に入ったらどうするべき?
安売りで数パックまとめて購入したり、いちごをたくさんもらったりすることもありますよね。いちごは3日ほどで傷んでしまうので、悪くなる前に冷凍したり、調理したりするのがおすすめですよ。
冷凍すれば1か月保存可能!
いちごを冷凍保存するときは、食べるとき同様に洗ってからへたを取り、フリーザーバッグに入れます。できるだけ空気を抜いて、平らにして冷凍庫へ。冷凍なら1か月ほど保存することが可能です。解凍すると細胞が壊れ、やわらかくべちゃっとなってしまうので、シャーベット感覚でいただいたり、スムージーにアレンジしたり、凍ったままで食べましょう。
電子レンジで簡単にジャム作りも◎
食べきれないけれど、鍋で煮てジャムを作るほどの量でもないときは、電子レンジでジャムを作る方法もあります。
いちごと好みの量の砂糖、レモン汁を耐熱ボウルまたは耐熱コンテナに入れて、電子レンジで加熱するだけで簡易ジャムができます。いちご100gあたり、砂糖はいちごの重量の30%、レモン汁は小さじ1が目安です。レンジでの加熱時間は600Wで5分程度、様子を見て途中で混ぜたり、濃厚な食感にしたいときは加熱時間を数十秒ずつ追加してみてください。
いちごはアレンジ法がたくさん
アレンジとして、お酢とオリーブオイルで作る手作りドレッシングにつぶしたいちごを入れてもフルーティでおいしいです。また、バルサミコ酢とはちみつでマリネにしたいちごはスイーツやおつまみとしてもおすすめ。いちごがたくさん手に入ったら、試してみてくださいね。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持つ。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導など、多岐にわたって活動している。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ