更年期を迎えると、女性は体に脂肪がつきやすくなると言われています。思い当たる人は、低カロリーでヘルシー、さらに自律神経やホルモンバランスにも働きかける食事に注目してみてください。そこで、レンチンで簡単に1食分の食事を作ることができる『ラクうまで続けたくなる! オートミール朝ごはんレシピ』(SDP)から、更年期太り対策ができるメニューを管理栄養士の高杉保美さんに教えてもらいました。
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更年期太りが気になるときの食事のコツ
女性は更年期になると自律神経やホルモンバランスが乱れて、代謝が悪くなり、体に脂肪がつきやすくなります。そこで、ホルモンバランスを整えて代謝を高めるたんぱく質、オメガ3脂肪酸、イソフラボン、ビタミンB群などを食事から摂ることがおすすめです。
これらの栄養が摂れる食材と、食物繊維が豊富でたんぱく質や鉄分なども含まれているオートミールを組み合わせた、ヘルシーなレシピを提案します。クイックオーツと呼ばれる、細かいタイプのオートミールを使うレシピになります。
痩せホルモンを活性化?「サバの和風雑炊」
電子レンジで5分でできる和風雑炊は、サバを使うことでダイエット効果が期待できます。雑炊にすることで、かさが増すので満足感もありますよ。
《材料》(1人分)188kcal
オートミール(クイックオーツ)…30g 水…150ml 顆粒だし…小さじ1 サバフレーク(サバ缶でもOK)…大さじ2 刻みのり・白いりごま・三つ葉(刻む)…各適量
《作り方》
【1】器にオートミール、水、顆粒だしを入れて混ぜ合わせる。
【2】ラップをかけ、電子レンジ(600W)で2分加熱し、全体を混ぜる。
【3】サバフレーク、刻みのり、白いりごま、三つ葉をのせて完成。
更年期太り対策におすすめのポイント
サバはオメガ3脂肪酸などを多く含んでいるので、ホルモンバランスを整えたり、コレステロールや中性脂肪の低下、食欲を低下させるGLP-1などの痩せホルモンを活性化させたりする効果があると言われています。
特に更年期太りはホルモンバランスの乱れが大きな原因の一つと言えるので、体重の増加を根本から防ぐ働きが期待できます。
サバフレークがないときは、サバ缶で代用してもOKです。サバフレークと塩加減が異なるので、顆粒だしや白だしで好みの味付けに調整してください。また、塩分が気になる方は、お酢やネギなどの香味野菜で風味を足すと、塩味を減らしても物足りなさを感じづらいですよ。
食物繊維たっぷりの「豆乳きのこチーズリゾット」
こちらも更年期の悩みにつながる、ホルモンバランスの乱れを整えることに役立つレシピです。さらに、オートミールやきのこに含まれる豊富な食物繊維が、ダイエットをサポートしてくれます。
《材料》(1人分)331kcal
オートミール(クイックオーツ)…30g 無調整豆乳…150ml しめじ・えのきだけ…合わせて50g コンソメ…小さじ1 塩…少々 粉チーズ…20g+10g パセリ(みじん切り)…適量
《作り方》
【1】耐熱容器にきのこ類を入れてラップをかけ、電子レンジに入れて600Wで3分加熱する。
【2】【1】にオートミール、無調整豆乳、コンソメ、塩、粉チーズ20gを入れて混ぜ合わせる。
【3】ラップをかけ、電子レンジ(600W)で2分加熱する。
【4】全体を混ぜて、粉チーズ10gをかけ、パセリを散らす。
更年期太り対策におすすめのポイント
豆乳にはコレステロールや中性脂肪を低くする、サポニンという栄養素が含まれています。定期的に取り入れることで、肥満防止につながりますよ。
さらに、豆乳はビタミンB群が豊富で、特にB1やB2をたくさん含んでいるので、糖質や脂質の代謝を促してくれます。また、調製豆乳よりも無調製豆乳のほうが、イソフラボンやビタミン、ミネラルの含有量が多いのでおすすめです。
グラタンの具材のきのこは低カロリーなのに栄養価が高く、ダイエット食品としてはかなり優秀です。腸を刺激してぜん動運動を促す不溶性食物繊維が多く、腸内の不要なものが押し出されて排出されることで、腸内環境がよくなります。慢性的な便秘でデトックスができずに体重が増えてしまう女性には特におすすめですね。
レシピではしめじとえのきですが、舞茸やエリンギなどもおすすめです。きのこ類はすべて食物繊維が多いので、冷蔵庫にあるもので代用してもOKですよ。