やせるのにお酒の種類は関係ない?
「お酒の種類に関するダイエット理論で、ビールや日本酒などの『糖質の多いお酒で太る』と聞いたことがある人も多いでしょう。しかし実際には、太る原因は糖質だけではないですし、『お酒を飲んで太る人』と『飲んでも太らない人』の違いはそこではありません」
富永さんはお酒とダイエットの関係をそう指摘します。どういうことでしょうか。
「『お酒の飲み過ぎ』と『食事の食べ過ぎ』が、太る原因に大きく関わっています。お酒を飲み過ぎると肝臓に負担がかかり過ぎてしまい、働きが悪くなる。その結果、自律神経とホルモンのバランスが乱れ、太る原因を作りだしてしまうのです。
お酒を飲んだ翌日に甘いものやしょっぱいものを食べたくなる傾向がある人は注意しましょう。アルコールの影響で血糖値の維持ができず、低血糖に陥っている可能性があります」
睡眠の質の低下や冷静な判断に影響も
影響を受けるのは肝臓だけではない、と富永さんは言います。
「お酒の飲み過ぎは人間の理性をつかさどる脳の『前頭葉』の働きを悪くし、冷静な判断ができなくなります。さらに、お酒を飲むと睡眠の質も悪くなります。ダイエットを意識している間は、飲酒の量に注意し、飲み過ぎないようにしましょう」
ダイエット時には、お酒の種類を気にして飲むよりも、アルコールの摂取し過ぎによる影響(代謝の低下、食欲の乱れ)に注意するよう、富永さんは呼びかけています。