「食事制限」をしてはいけない理由
ダイエットにおける食事制限が逆効果となるケースについて、富永さんが解説します。
「禁止されたことで逆に食べたくなる心理状況を、心理学用語で『心理的リアクタンス』と呼びます。普段は我慢できていたとしても、寝不足やストレスなどの要因によって食欲が爆発し、反動で食べ過ぎて太ってしまうことがあるのです。しかも、食べ過ぎた経験がその禁止にした食べ物への苦手意識を高めて、さらに禁止を強めてしまう、という悪循環に陥ることもあります」
食事制限の反動で過食になることも
ダイエットで食事制限を行わず、禁止した食品を食べてみるとどんな心理になるでしょうか。
「食事制限をやめて食べてみると、『禁止にしていたときはめちゃくちゃ食べたいと思っていたけど、実はそこまで好きではなかった』となるケースがほとんどです。食事制限は反動による過食と、ジャンクな食べ物に対する不必要な抵抗感を作って、結局やせにくい要因になってしまうのです」
こんな人は間食するとやせる
食事と食事の間にとるおやつは太る原因になると思いがちですが、富永さんは「間食をしたほうがやせやすい人もいる」と指摘します。
「たとえば、1回の食事量が多い人です。昼食から晩ご飯まで時間があると、お腹が空き過ぎて急いで食べてしまい、腹八分目を通り越して食べ過ぎてしまうことがあるでしょう。
このとき、体内は『低血糖』になっている可能性が考えられます。こうした人は、15時〜16時に間食することで血糖値を安定させ、過剰な空腹やイライラを避けることができるので、夕食の食べ過ぎを防ぐことができます」
15〜16時におにぎりや果物を
注意が必要なのは、食べ方と食べ物です。
「1日中ダラダラとスナック菓子やケーキを食べ続けることは間食とは言えません。血糖値が高い状態が続き、脂肪蓄積を促すインスリンが慢性的に作られ続けてやせにくくなります。
間食は、15時〜16時の夕飯前におにぎりや果物でとるようにし、それが難しければ血糖値を保つためのラムネなどを食べるのがよいでしょう」