
夏日を記録する日もあるなど、汗ばむ陽気が増えてきた日本列島。薄着になる夏はもうすぐそこ。ということで、冬に溜め込んだ“ぜい肉”にお悩みの人に、ダイエット向きのヘルシーアイテムを紹介します。“豆腐マイスター”として活躍する工藤詩織さんに、コンビニやスーパーで買える、おすすめの豆腐商品をピックアップしてもらいました。
コンビニにも豆腐商品のバリエーションが拡大中
豆腐マイスターという肩書の工藤さんも、最近の豆腐アレンジ商品などの拡大には驚いているそうです。
「最近は、健康ブームもあって、手軽に大豆を摂取できる豆腐、豆乳や豆腐活用商品のバリエーションが広がっているのを実感しています。大豆は本来、消化、吸収しづらいと言われていますが、豆腐の消化吸収率(摂取した食物の成分がどれだけ吸収されたかを示すもの)は90%以上というデータもあります。胃にも優しい食材なので体調が優れないときにもおすすめです」(工藤さん・以下同)
豆腐を使っているからヘルシーではなく、腹持ちのいいものを
豆腐=ヘルシーと思いがちですが、いくらヘルシーでも満足できずにたくさん食べてしまうのでは意味がありません。
「普段の買い物でも、豆腐に限らず、手軽にたんぱく質や食物繊維が摂れるものを手に取ることが多いです。ただし、豆腐活用商品にしても、あまりヘルシーを意識しすぎると、腹持ちが悪いので、食べ応えも重視しています」
工藤さんおすすめの、コンビニやスーパーで買える豆腐アイテムをピックアップしてもらいました。
『7P豆腐バー和風だし』『7P豆腐バー柚子胡椒風味』『7P枝豆とひじきの豆腐バー』(セブン-イレブン)

独自製法で木綿豆腐の2倍、1本で10gのたんぱく質を含む豆腐バー。『和風だし』は、香料を使用せず昆布とかつおの和風だしで味付けして焼き上げてある。『柚子胡椒風味』は、さわやかな柚子胡椒風味で味付け。どちらも1本あたり111kcal。『枝豆とひじき』は、枝豆とひじきの具材がはいっていて、ほんのり甘い煮物の風味。1本163kcal。
手軽な豆腐習慣を叶えてくれる商品
「コンビニでもっと手軽に豆腐が買えたら、という願いを叶えてくれた商品。スティック状なので片手で食べられ、1本でたんぱく質が10gも摂れる画期的な商品です。噛みごたえがあるので小腹が空いたときにぴったり。サラダチキン感覚でサラダにトッピングしてもおいしいですし、おつまみにもおすすめです。味のバリエーションがもっと増えたら嬉しいですね」
『とうふそうめん風』(紀文)

細く、長く、コシがある、まるでそうめんのような見た目と食感が特徴。賞味期限が60日間と長いから、買い置きとしても重宝。麺状とうふ150g、添付つゆ18g。つゆ含め1食108kcal。たんぱく質は6.3g、糖質は11.6g、食物繊維は2.4g含まれる。
麺が食べたいけど、糖質を抑えたいときの相棒
「豆腐なのにつるっとしてちゃんとコシがあります。大学院生時代には研究室で、これにコンビニで買った納豆とめかぶをプラスして“ネバネバ豆腐そうめん”にして食べていました。クセがないからどんな味付けも可能で、温冷どちらでもおいしく食べられます。水を切るだけで容器を移し替える必要がないのもうれしいです」
『カップ de クッキング 肉そぼろ豆腐の素』『カップ de クッキング 麻辣カレー豆腐の素』(ポッカサッポロ)

豆腐と水を入れて、レンジで加熱調理するカップフードシリーズ。肉そぼろ豆腐の素はねぎ具材入り。肉そぼろは、大豆たんぱく入り乾燥鶏肉そぼろを使用。1食102kcal。麻辣カレー豆腐の素は1食78kcal。
ご飯や麺にかけて丼を楽しむのもあり
「インスタントのカップ商品はフリーズドライの豆腐がはいっていることが多いですが、こちらはフレッシュな豆腐を足すというハイブリッドな商品です。あんが豆腐にしっかり絡み、手軽にガッツリしたものが食べたいときに重宝します。アレンジとして『とうふそうめん風』などの麺状の豆腐を組み合わせて、あんかけ麺として食べてもおいしいです」
『たんぱく質が摂れる豆乳茶碗蒸し』(セブン-イレブン)

だしのおいしさと豆乳を加えコクを味わえる茶碗蒸し。具材は鶏肉、三つ葉、香り箱など。1食157kcal。たんぱく質は19.1g、糖質は3.5g、食物繊維は1.4g含まれる。
具だくさんで出汁も効いていて見た目以上の満足感
「豆乳のまろやかなコクが加わった茶碗蒸し。出汁が効いていて、鶏肉やカニカマ、椎茸、三つ葉など具もたっぷり。たんぱく質もしっかり摂れるのが嬉しいです。冷たいまま食べられるので夏バテ時にも助かります」
『国産おからパウダー』(さつま屋)

「おからパウダー」には食物繊維が多く含まれる。おからパウダーに含まれる食物繊維は、おもに不溶性食物繊維で、残りは水溶性食物繊維。スープなどに混ぜて手軽に栄養バランスを高められる。
ヨーグルトやみそ汁に混ぜて食物繊維をチャージ
「豆腐を作る際に出る副産物であるおからを微粉末状にし乾燥させたおからパウダーは食物繊維の宝庫。ティースプーンで1杯程度、スープやみそ汁、ヨーグルトに混ぜて食物繊維をプラスします。水分を吸うと膨らむので腹持ちがよくなり食べすぎを抑制できます。常温で長期保存ができ、味もほとんどしないので、留学先でもおからパウダーを持ち歩いていました」
◆教えてくれたのは:豆腐マイスター・工藤詩織さん

日本語教師を目指して勉強する過程で、食文化も一緒に伝えたいと豆腐マイスターを取得。国内外で手作り豆腐ワークショップや食育イベントを実施して経験を積む。「往来(おうらい)」をテーマに豆腐関連のイベント企画・メディア出演などを通して、各地で豆腐の魅力を発信。著書に『まいにち豆腐レシピ』(池田書店)がある。https://www.instagram.com/tofu_a_day/