
ニッポンの宝・新米の季節到来。そのままでもおいしいけれど、1品あるだけでおかわりが止まらなくなるのが“ご飯のお供”。食の巨匠『菊乃井』三代目 村田吉弘さん、和のカリスマ『銀座 しのはら』店主 篠原武将さん、イタリア料理界のレジェンド『リストランテ アクアパッツァ』オーナーシェフ 日高良実さん、四川料理の達人『4000 Chinese Restaurant』総料理長 菰田欣也さんが愛してやまない絶品を紹介してくれた。予約困難店の料理人たちが太鼓判を押す、ご飯にのせるだけで至福のひと口が味わえる“究極のお供”をチェックしよう。
『食欲も作る気力もあらへん』ときこそご飯のお供が活力になる
「店では10代の食べ盛りの子がボリューミーなまかないを作るので、漬けものなどを箸休めにしています。料理が億劫なときでも、お供が常備されていれば気持ちは軽く、食卓が華やぎますよ」(村田さん、以下同)
菊乃井「京細雨」

細切りの昆布を山椒の実、しょうゆ、塩でシンプルに味つけ。
「昆布の旨みが引き立って上品な味。長年食べても飽きません。細く切ったピーマンやキャベツなどをゆでて合わせれば、ちょっとしたおかずにも」

白雪奈良漬「吟醸きざみしょうが」

清酒“白雪”の酒粕に漬けたしょうがの奈良漬けを、さらに吟醸酒の酒粕で和えた一品。
「しっかり漬かって風味豊かなのにお手頃で“ごっついけるやん!”と衝撃。甘過ぎず、しょうがの辛みでさっぱりするのもよろし」

熱々ご飯とお供だけでシンプルに味わって
ご飯のお供は「しっとりした食感のものが好み」という篠原さん。数あるお供の中でも「特に漬けものは“食卓の名脇役”。炊きたてご飯と合わせると格別です」(篠原さん、以下同)
近江つけもの 山上「白菜大葉の重ね」
「私の故郷・滋賀県の漬物。店でも提供していますが、見た目も美しく、全国のどこに出しても恥ずかしくない一品です。すだちとしょうゆでお供のよさを引き出しながら、ほかほかのご飯に合わせて食べるのがおすすめです」

神楽坂フーズガーデン「黄金の味 毘沙門漬」(限定生産品)
「らっきょうの概念を覆すほどのおいしさは、一度口にすれば納得の味わいです。かつお節をふり、しょうゆを少し垂らすと、さらにその旨さが際立ちます」

※毎年1月~3月中に要予約(受け渡しは6月)
銀座吉澤「松阪牛シルクトロフレーク」

5等級の松阪牛の外もも肉を100%使用したトロフレーク。
「冷凍の牛肉フレークを熱々のご飯の上で溶かしながら、しょうゆを少し垂らして食べるとまた絶品。これ以上高価なご飯のお供はありません!」

朝の定番は“ご飯に好きなものを少しずつ” が日高流
「朝はご飯派。鮭、明太子、昆布、しらす、卵などをその日の気分で組み合わせてアレンジしています。旅先でも珍しいお供を見つけたらつい買ってしまいますね」(日高さん、以下同)
キッコーマンこころダイニング「サクサクしょうゆアーモンド」

「ご飯はもちろん、パンにも合う優れもの。ほうれん草のおひたしや肉料理のソース代わりにも活躍します。食感のアクセントが効いて、まさに“万能調味料”のようなご飯のお供です」

AKOMEYA TOKYO「醤油麹なめ茸」

「そのままご飯にかけても、おつまみとしても最適です。アボカドを角切りにし、のり、わさびと合わせて丼風にするアレンジもおすすめ。のりは、佃煮のりでもご飯によく合います」

https://www.akomeya.jp/shop/contact/contact.aspx
“熱”を加えるひと手間で味の相乗効果を引き出す
「ご飯のお供は、加熱したりほかの食材と合わせることで、味わいが一段と深まります。ご飯の熱だけでも表情が変わるので、やはり炊きたてで味わうのがおすすめ」(菰田さん、以下同)
石垣島ペンギン食堂「肉味噌ジャージャン」

「『石垣島ラー油』で知られる名店が作る肉みそ。ピリッとしたパンチのある味が、ご飯によく合います。潰した木綿豆腐と彩りにパクチーをのせて、混ぜながら食べても最高です」

https://www.deandeluca.co.jp/support/before-contact/
桃屋「しびれと辛さががっつり効いた麻辣香油」

「価格も味わいも“さすが”と唸らせる一品。餃子のタレにも抜群ですが、ご飯の上に目玉焼きをのせてかけるのがおすすめ。ピリ辛味にジャリっとした食感がアクセントになって、やみつきの味わいです」

◆おすすめしてくれたのは:『菊乃井』3代目主人 村田吉弘さん

京都に本店を構え、ミシュラン3つ星を連続獲得する料亭。日本料理やおもてなし文化の魅力を国内外に伝え、次世代育成にも励む。
◆おすすめしてくれたのは:『銀座 しのはら』店主 篠原武将さん

6年連続ミシュランの2つ星を獲得している日本屈指の懐石料理店。故郷・滋賀の郷土の味をコンセプトにした独創的な日本料理が評判。
◆おすすめしてくれたのは:『リストランテ アクアパッツァ』オーナーシェフ 日高良実さん

日本で『アクアパッツァ』を広める。日本のイタリア料理界を牽引する存在。オーナーシェフを務める同店は2025年で35周年を迎える。
◆おすすめしてくれたのは:『4000 Chinese Restaurant』総料理長 菰田欣也さん

陳建一氏に師事し、『四川飯店』で30年間修業。第14回農林水産省料理人顕彰制度料理マスターズブロンズ賞をはじめ、受賞歴も多い。
※商品の発送には別途送料等がかかります。商品情報は9月25日時点のものです。
撮影/田中宏幸 スタイリング・調理/植田有香子 取材・文/西谷友里加、番匠郁
※女性セブン2025年10月16・23日号