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56歳を過ぎると人は聞く耳を持たなくなる?怒りっぽくなった夫への対処法2つの心得

結局、夫が一番頼りになる

家族で家事をシェアしようとすると、結局、一番頼りになるのは同世代の夫の脳なのがわかります。

20~30代の子どもたちにタスクを投げても、脳の演算速度が遅いので、腰が重い。私たちの疾走する脳についてこれません。

夫は、引き受けてさえくれれば、自分と同じように成熟している脳なので、仕事のノウハウを家事に当てはめたりして、けっこう頼りがいのあるパートナーになってくれます。

老夫婦
夫は頼りがいのあるパートナーになってくれるもの(Ph/AFLO)
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そして、定年が見えてきた夫は、案外観念していて、家事に参加してくれるもの。

夫の家事参加は、妻の愛を呼び戻す

家事に参加しはじめたらこっちのもの。理由は3つ。

【1】 慣れないことを始めると脳が柔軟になるため、「頑固」が少し減るから
【2】 家事が意外にプロの仕事だと知り、妻を見くびらなくなるため、「怒りっぽい」が少しは減るから
【3】 なによりも、夫婦に連帯感が生まれるから

我が家の夫は、料理はほとんど手を出さす、昨日作ってくれたチーズトーストが、37年の結婚生活で初めて1人で作ってくれた朝食、というくらいの人ですが、洗濯リーダーとしては完璧。どんなときにも、洗濯物を心配してくれる使命感には、心を打たれるほどです。

彼が大事に思っているのは間違いなく「使命」なのですが、(男性脳の第一優先事項)、私の女性脳は、なんとなく「私のための思いやり」だと思い込みます。愛もよみがえってきたかも。

ここを乗り切れば、「あうん」のふたり

というわけで、「頑固で怒りっぽくなった夫」ほど、頼りにして甘えて(ときには嘘の体調不良を装ってでも)、家事に巻き込んでしまうこと。夫の脳に少しの改革ができて、ベテラン主婦のジレンマ(自分ばっかり)も少し軽減できる。

せっかくの脳の完成期。ぶっちぎりの演算速度を誇る二人で、上手に寄り添って、「あうんの呼吸」を作り出してみてください。

◆教えてくれたのは:脳科学・人工知能(AI)研究者・黒川伊保子さん

脳科学・人工知能(AI)研究者・黒川伊保子さん
脳科学・人工知能(AI)研究者・黒川伊保子さん
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株式会社 感性リサーチ代表取締役社長。人工知能研究者、随筆家、日本ネーミング協会理事、日本文藝家協会会員。人工知能(自然言語解析、ブレイン・サイバネティクス)、コミュニケーション・サイエンス、ネーミング分析が専門。コンピューターメーカーでAI(人工知能)開発に携わり、脳と言葉の研究を始める。1991年には、当時の大型機では世界初と言われたコンピューターの日本語対話に成功。このとき、対話文脈に男女の違いがあることを発見。また、AI分析の手法を用いて、世界初の語感分析法である「サブリミナル・インプレッション導出法」を開発し、マーケティングの世界に新境地を開拓した感性分析の第一人者。2018年には『妻のトリセツ』(講談社)がベストセラーに。以後、『夫のトリセツ』(講談社)、『娘のトリセツ』(小学館)、『息子のトリセツ』(扶桑社)など数多くのトリセツシリーズを出版。http://ihoko.com/

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