ケース3|他人の噂や悪口を持ちかけられた場合
その場にいない人の悪口や噂話が始まったとき、つい目の前の人の味方になりがちです。それでいいのでしょうか。
◆「えーっ、本当に!?それはひどいわね」→【品のいい言いかえ】「まあ、そうだったのね」
「その場にいない人の悪口や噂話に同調すると、相手と同じ土俵に立つことになります。用事を思い出したふりをしてその場を離れるのが理想ですが、抜けられない場合は否定も肯定もせず“そういうことがあったのね”とだけおっしゃるのが賢明です。自分の意見を言わないことが、話がエスカレートしないポイントです」
ケース4|帰らない来客
自宅に招いた客がなかなか帰らない。「そろそろお帰りください」と言うわけにもいかず、困ってしまいます。
◆「…(早く帰ってくれないかしら)」→【品のいい言いかえ】「あ、○○へ行くので、そこまでご一緒しない?」
「黙ったままでは事態は変わりません。発想を転換して、一緒に家を出る提案をしてみましょう。“夕飯の買い物があるからスーパー辺りまでご一緒しない?”などと誘えば、相手を追い立てるイメージを与えずに、それとなく外に促すことができます」
品のある言葉をマスターするには、真似から始める
品のよい切り返しを覚えて女性としてワンランクアップしたい。だけど難しそうだという人に、諏内さんは「真似から始めて」とアドバイスします。
「武道や芸術は模倣から始まります。マナーや言葉使いも同じです。憧れのかたがいらしたら、そっくりそのまま真似しているうちに、上品な振る舞いが自然と身につくはずです」
◆教えてくれたのは:マナースクール ライビウム代表・諏内えみさん
結果を出すマナースクール 「ライビウム」、難関幼稚園や名門小学校の高合格率「親子・お受験作法教室」代表。オンラインレッスンから、レストランでのテーブルマナーや個別レッスンも受けられる講座「Class the SUNAI」が人気。「やんごとなき一族」を始めドラマや映画での女優のエレガント所作指導に定評がある。「世界一受けたい授業」「ホンマでっか!?TV」「王様のブランチ」などテレビでも活躍中。 “品のいい伝え方”がテーマの新刊『「ふつうの人」を「品のいい人」に変える 一流の言いかえ』(光文社)など著書多数。https://www.livium.co.jp/profile/
取材・文/小山内麗香