汗をよくかく夏に増える、クリーニングの出費。しかし、お金のプロフェッショナルで節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんは、クリーニングに出さないといけないと思われがちなものの中に、実は家庭用の洗濯機で洗えるものもあるといいます。丸山さんはどんなものを家で洗っているのでしょうか。
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こまめなおうちクリーニングで節約
おうちクリーニングのメリットは、クリーニング代の節約だけでなく、こまめに洗濯することで清潔に長く着られることです。
学生服はおしゃれ着用洗剤と「おうちクリーニングモード」で
私は息子の学生服を、おしゃれ着用の洗剤を使い、洗濯機の「おうちクリーニング」モードで洗っています。
“家庭で洗える”という表示がありましたが、どんな学生服でもおうちクリーニング可能というわけではないので、洗濯表示の確認は必要です。洗濯機で洗うことができる制服やスーツも最近は増えているので、まずは確認してみてください。カンコー学生服の公式サイト(https://kanko-gakuseifuku.co.jp/care/washmethod.html)では、学生服の洗濯方法などが紹介されていますので、参考になりますよ。
家で洗えない洋服
家で洗うのが難しい素材としては、絹・レーヨン・キュプラ製品、その混紡品、皮革・毛皮製品、ちりめんなどの強ねん糸使いの生地、ベルベットなどの毛だおれするもの、色落ちするものなどがあります。
また、洗濯表示をチェックして、手洗いマークがあるものは手洗いまたは洗濯機の「手洗いコース」で洗うようにしましょう。
「ドライクリーニング」マークがあるものは一見、ドライクリーニングしかできないと思いがちですが、洗濯機マークや手洗いマークが併記されていれば、記載マークの通り洗濯ができます。
洋服の無駄買いすることがなくなる
夏物の洋服は、すぐに洗濯やクリーニングをしないと汗シミができたり、黄ばんだりして着られなくなってしまうこともありますよね。「クリーニングに出そう」と思っているうちに、忙しくて忘れてしまったという経験がある人もいるのではないでしょうか。
家で洗濯できるものはこまめに自宅で洗い、長く着られるようにすることで新しい服を“無駄に”買うことがなくなり、節約につながりますよ。また、シーズン中は家で洗濯をし、シーズン終わりの衣替えのタイミングでまとめてクリーニングに出して、次の出番まで収納するというのも服を長持ちさせるためにおすすめです。
夏の間に洗濯しておきたいもの
ダウンジャケットやコートなどは、必ず毎年クリーニングに出しているわけではないというかたもいるのではないでしょうか。できれば、冬が来たときに安心して着られるように、シーズンオフの夏のうちに洗ってみてください。
ダウンジャケットも自宅で洗濯OK
ダウンジャケットを洗うときは、まず洗濯表示をチェックしましょう。家庭で洗濯OKであれば、記載されている方法で洗いましょう(家庭で洗濯できないものはクリーニングに出しましょう)。ダウンジャケットは、洗濯をしたあとの干し方にポイントがあります。
ダウンジャケットは日陰干し一択。厚みのあるハンガーにかけて、しっかり乾くまで干しましょう。羽毛が塊になっている場合は、ある程度乾いてから数回に分けてやさしくほぐすと、羽毛がふくらんできれいな形になります。
水の重みを残して干すことでシワ予防に
ジャケットやコートを家で洗う場合も、手洗いか洗濯機の「手洗いコース」「ドライコース」「おうちクリーニングコース」などの水流が優しいモードを使いましょう。
このようなコースでは脱水が軽めですが、きつく絞るとしわや型崩れの原因になってしまうので、そのまま干しましょう。また、干しているときに水の重みが生地にかかることで、シワができにくく、アイロンをかけなくても済むというメリットもあります。
◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん
節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。https://www.maruyama-harumi.com/
構成/吉田可奈