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伝説の「大雨」西武球場ライブから33年!夏は渡辺美里でパワーを補充したい

当時の楽曲提供者には小室哲哉、岡村靖幸、大江千里ら錚々たる面々が並ぶ(写真は1989年、Ph/SHOGAKUKAN)
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カラオケボックスと『ムーンライトダンス』

もう一つ、個人的に渡辺美里さんに思い入れがある理由がある。それは「カラオケ」。カラオケ“ボックス”が一般普及し出したのがやはり1980年代後半ごろだった。

私は大学生で、娯楽が欲しいお年頃。歌は好きだったが正直うまくはない。だから友人の間だけで歌える環境ができるのは嬉しい限りであった。

そうなると、難しい曲にも挑戦したくなるのが人の心。『ムーンライトダンス』や『悲しいね』、『恋したっていいじゃない』に挑戦し、音を外しまくり、息切れし。それでも何度も歌って美里気分になり「カラオケボックスってありがたい!」と歌うヨロコビを感じたものである。

私が一番好きな歌は、『虹をみたかい』なのだが、この歌は、頭で書いた1989年の西武球場コンサートがきっかけで生まれた曲だと知った。

どしゃぶりの中、びしょぬれになりながら帰っていくファンの人達を見て、「ステージでありがとうをしたい」と思い、「雨が虹に変わる」という気持ちを込めて書いたという。

大雨のコンサートの後に虹を描く! その発想、なんと素晴らしいんだろう。また一段と、この曲が好きになってしまった。

8月からは『みんなのうた』に登場

聴いても歌っても最高に熱くなれる渡辺美里。7月12日に誕生日を迎えた彼女は、ヘアスタイルはさすがにもうパイナップルな感じではないけれど、歌声も眩しいほどの太陽感も健在。ポップで張りがあってそれでいて親近感があって、ときにはキュッと口をすぼめてしまうほど甘酸っぱい気持ちにさせられる。

8月1日は(沖縄県パイン・果樹生産振興対策協議会が制定した)「パインの日」。私もいざいざ、パイナップルを食べながら渡辺美里を聴こう。当然『パイナップルロマンス』はお約束だが、『夏が来た!』『サマータイムブルース』『BIG WAVEやってきた』『真夏のサンタクロース』『太陽は知っている』など、夏うたも名曲揃いだ。さらには8月からNHK『みんなのうた』に初登場。『愛がお仕事』が放送される。楽しみだ!

さあ、心にビタミンチャージを。もはやパイナップルだけで引っ張らなくてもいい気がしてきた。夏そのものが美里成分を求めている!

◆ライター・田中稲

田中稲
ライター・田中稲さん
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1969年生まれ。昭和歌謡・ドラマ、アイドル、世代研究を中心に執筆している。著書に『昭和歌謡 出る単 1008語』(誠文堂新光社)、『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)がある。大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し、『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。他、ネットメディアへの寄稿多数。現在、CREA WEBで「勝手に再ブーム」を連載中。https://twitter.com/ine_tanaka

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