コロナ禍で太ってしまった、昨年着ていた服がなんだかキツい…ダイエットの悩みはつきないものです。著書『きれいな姿勢に生まれ変わる ねこ背伸ばし』(アスコム)の著者で、5万人の体を見てきた整体師の片平悦子さんによると、座るときの姿勢を改善するだけで、腹筋や背筋が自然と鍛えられ、ダイエットにつながるのだそうです。
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痩せたい人こそ「ねこ背伸ばしの座り方」をしたほうがいい理由
ダイエットをしているのに、なぜか体重がなかなか減らないという人は、猫背が原因となっている可能性があります。猫背でいると、ダイエットをしても効果が出づらいのです。
なぜ猫背だと太りやすくなる?
猫背の人は、背中を丸めて座っているために、腹筋と背筋が縮こまったままになります。こんな状態を長く続けていると、やがて腹筋と背筋のバランスが崩れてしまいます。
背筋は使いすぎて硬くなり、一方の腹筋はまったく使われずにぷにぷにと力がなくなっていきます。腹筋と背筋は姿勢を正すために重要な筋肉なので、この筋肉のパワーバランスが悪くなると、体形がどんどんゆるんでしまいます。
座り方を改善して太りづらい体に
そこでおすすめしたいのが、背筋や腹筋を自然と使う「ねこ背伸ばしの座り方」です。人にはじっとしているときでも消費カロリーを消費する、基礎代謝があります。最もカロリーを消費する役割を担っているのは筋肉ですから、筋肉量が多いほど太りにくい体になるのです。
「ねこ背伸ばしの座り方」は、椅子に浅く腰掛け、両ひざは軽く開いて、ひざの真下に土踏まずがくるようにします。両ひじを机の上に軽く乗せ、机のふちに肋骨を乗せるようにして座ればOKです。
「ねこ背伸ばしの座り方」を実践しているうちに、お腹と背中が自然と伸びてよい姿勢になります。背筋と腹筋のバランスが整うと筋肉が正しく使われるので、カロリーが燃え、太りづらく、またダイエットをしたときには痩せやすい体を手に入れることができますよ。
「ねこ背伸ばしの座り方」+深呼吸でダイエット効果アップ!
「ねこ背伸ばしの座り方」と合わせて、ダイエットをしている人にぜひおすすめしたいのが、腹筋と背筋を意識して深呼吸をしてみることです。
「ねこ背伸ばしの座り方」の姿勢で座ったら、まず腹筋と背筋が伸びていることを確認してから、伸びた状態をキープしながら深呼吸しましょう。
息を吐き出すときはへそを背骨にくっつけるイメージで、お腹を思い切りへこませます。限界まで吐き出したら腹筋をゆるめて息を吸い、もう一度同じように息を吐きます。腹筋が疲れたと感じるくらいまで、深呼吸を繰り返しましょう。
実際にやってみると、かなり腹筋を使うことがわかると思います。カロリーが消費されるとき、熱が発生して体温が上昇するので、冷えにくい体にもなります。