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大地震が来たときに「命を助けてくれる」小型家電とは?家電ライターが教える、今すぐやるべき備え

避難グッズがおいてあるテーブルとソファ
大地震には、家電製品にどんな対策が必要か(写真はパナソニックの『強力ランタン(でかランタン) BF-BL40K』。コンパクトなのに強力な明かりをくれる)
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台風や大雨と違い、前触れもなく突然起こるのが大地震です。大きな揺れが起きた瞬間、いつも私たちを助けてくれる家電製品が、凶器になることも。有事に備え、家電製品に対しどんな対策をとったらよいでしょうか。また、どんな家電製品を備えておくべきか。家電ライターの田中真紀子さんに教えてもらいました。

大型家電の下に耐震マットは必須

まず、家電による被害には、どんなケースが考えられるのでしょうか。

「地震による家電の被害としてもっとも多いのが、落下、転倒による故障です。大地震による住宅内での負傷原因のうち、30~50%近くが家具家電の倒壊や転倒、落下とされており、特に冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの大型家電の下敷きになった例も報告されています。

また炊飯器やオーブンレンジなどの小型家電も重量があるため、飛んでくると大けがにつながるおそれがあります」(田中さん・以下同)

まずは耐震グッズで家電を固定

今からできることは、耐震グッズで家電を固定しておくこと。

「家具の耐震グッズでは突っ張り棒などが知られていますが、大型家電の場合、耐震マットを敷いておくことをおすすめします。粘着性のあるジェル状マットが、地震などの揺れや衝撃を吸収し、転倒や落下を防止してくれます。特に冷蔵庫は重心が高く、扉部分にも物が入っていることから、前に倒れてくる可能性があります。あらかじめ対策を行いましょう。

小型家電でも、頭の上より高い位置には置かないようにしたほうが安心です。またペンダントタイプの照明も、想定以上に揺れる可能性がありますので、電球やシェードは割れにくい素材、割れても危険が少ない素材を選ぶとリスクの軽減に」

最低限持っておきたいのはランタンと充電グッズ

では、大地震に備え、持っておくといい家電製品があるとしたら何でしょうか。

夜に地震が発生して停電が起こった場合、懐中電灯やランタンなどが必要になる。リズム『多機能型防災クロック「4RQ001-003」』はラジオとしても使える
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「大地震が起きた際、最初に行わなければいけないのが避難経路の確保です。夜に地震が発生して停電が起こった場合、足元にガラスが散乱していないか確認しながら避難する必要があるため、まずは懐中電灯やランタンなどの明かりを用意したいですね。これは各部屋に用意しておくと安心です。停電にも備え、スマートフォンが充電できるグッズも必須です」

田中さんのおすすめ家電は、次の2点。

【1】パナソニック『強力ランタン(でかランタン) BF-BL40K』

パナソニック『強力ランタン(でかランタン) BF-BL40K』
パナソニック『強力ランタン(でかランタン) BF-BL40K』
5000円前後(税込)※2022年8月4日時点の実勢価格、編集部調べ
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停電した夜にまず必要なのは、明かり。できれば1台で部屋全体を照らしてくれる大きな明かりがあると頼もしいもの。

部屋全体を照らす強力なランタン

パナソニック『強力ランタン(でかランタン) BF-BL40K』でキャンプのテーブルを照らしている
乾電池式ながら約800lmの明るさを備え、停電時も部屋全体を明るく照らしてくれるので、アウトドアにも重宝
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パナソニック『強力ランタン(でかランタン) BF-BL40K』に手をかざしている
明るさは4段階で選べ、単1形エボルタNEO乾電池3本で、明るさ1なら62日間連続使用可能
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「パナソニックの『強力ランタン(でかランタン)』は、乾電池式ながら約800lmの明るさを備え、停電時も部屋全体を明るく照らしてくれます。テーブルに置けばランタンとして、ハンドルを持てば懐中電灯として使えます。明るさは4段階で選べ、単1形エボルタNEO乾電池3本で、明るさ1なら62日間連続使用可能。もちろんアウトドアでも使えます」

【2】リズム『多機能型防災クロック「4RQ001-003」』

リズムの多機能型防災クロック
スマートフォンの充電もできる多機能クロック。リズム『多機能型防災クロック「4RQ001-003」』7700円(税込)※2022年8月4日時点の実勢価格、編集部調べ
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大地震時、命綱となるのが情報。スマートフォンが充電切れで使えないときでも、確実な情報を入手できるポータブルラジオは、一家に1台は必須です。

ラジオとしても使え、スマートフォンの充電もできる多機能クロック

リズムの多機能型防災クロックでスマートフォンの充電をしている
電源は単3形乾電池
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リズムの多機能クロックの後ろのレバーで充電している
乾電池がない場合は、手回しで内蔵電池に充電することも可能
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「こちらは、時計にさまざまな機能を搭載した多機能型防災クロック。ラジオ、懐中電灯として使えるほか、スマートフォンの充電もできます。電源は単3形乾電池ですが、乾電池がない場合は、手回しで内蔵電池に充電することも可能。災害時に必要な機能が1台に集約されていますので、ふだんは目覚まし時計として枕元に置いておき、万一のときは避難所に持っていくと便利です」

◆教えてくれたのは:家電ライター・田中真紀子さん

田中真紀子
家電ライターの田中真紀子さん
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雑誌やウェブなどの多くのメディアで、新製品を始めさまざまな家電についてレビューを執筆している。https://makiko-beautifullife.com

取材・文/桜田容子

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