健康・医療

1年で24kg減量した専門家がダイエットに役立つ「PFCバランス」について解説

PFCバランスはダイエットや体型維持にどうやって活用するの?

厚生労働省では「エネルギー産生栄養素バランス」として、生活習慣病の予防・改善の指標となる三大栄養素の目標量を30~49歳の女性で、たんぱく質:13~20%、脂質:20~30%(飽和脂肪酸は7%以下とする)炭水化物:50~65%としています(日本人の食事摂取基準〈2020年版〉より)が、これは前述のとおり、ダイエットや体型維持を目的としている指標ではありません(ここで示している%は総摂取カロリーに対する各栄養素の目標接種カロリーです)。

食材
理想のPFCバランスとは?(Ph/イメージマート)
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カロリーだけにとらわれないように

私がおすすめするダイエットや体型維持の理想のPFCバランスは、たんぱく質30~40%、脂質20%、炭水化物40~50%。ただし、同じ栄養素でもどんな食材から摂取するのか、どんなタイミングで摂取するのかで体重の変動に差が出てきたり、体質やライフスタイルの違いなどでも差は出てきますので、ここでのバランスはあくまでも目安としてください。

実際に細かく自分に最適なPFCバランスを知るためには、まずは基礎代謝を計算し、その上で日々の活動量を考えた目標摂取カロリーを導き出す必要があります。その上で、ダイエットする場合は目標摂取カロリーに対して少なめ、体型維持の場合は目標摂取カロリーと同じくらいを摂取する食事メニューを考えなければなりません。

カロリーにとらわれてしまうのは継続して実行するには現実的ではないですし、理想の体型を手に入れる近道ではないと私は考えています。リバウンドにもつながる可能性を高めてしまいます。

プレート内の見た目の量で判断する方法

私は、1枚のプレート皿の全体サイズ対して、60%がお野菜を十分に含む炭水化物(例:ご飯と野菜の煮物、パスタとラタトゥイユ、パンとサラダなど)、40%がたんぱく質(例:肉、魚、卵、チーズ、豆類など)にするようにしています。脂質は調理時の油などから摂取していると考えます。見た目の量で考えているので、カロリーのバランスとは異なりますが、これぐらいざっくり考えたほうが続けやすいと思います。

ダイエットや体型維持は、「継続すること」が一番大事です。何事もまずは自分自身に続けられるかどうかを問う必要があります。細い設定を設けたダイエットは続かないだけでなくリバウンドにつながりやすくなります。焦りは禁物! ある程度はいい意味で大ざっぱに、そして心にゆとりを持って楽しみながら自分磨きをすることが一番のダイエットや体型維持の近道だと思います。

◆教えてくれたのは:ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん

ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん
ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん
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9年間、米ロサンゼルスでパーソナルトレーナーとして活動後帰国。トータルダイエットカウンセラーとして7冊の本を出版、ダイエット商品・食品の商品開発の監修などをはじめさまざまなメディアで活動。2017年に自身のギルトフリースイーツブランド「h+diet(エイチプラスダイエット)」(https://h-plusdiet.com/)を立ち上げ、現在は東京・武蔵小山で『h+diet laboratory』をオープン。野菜を使い、甘味料・人工甘味料不使用、グルテンフリーの「栄養学から考えるオーガニックスイーツ」を販売、他社の商品監修などに携わるなどヘルスフードサイエンス研究家としても活動。

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