健康・医療

1年で24kg減量した専門家が実践!年を重ねても代謝を下げないために…「炭水化物」「カロリー」「運動」の注意点

【2】極端なカロリー制限はやめる

体重が増えると、焦ってどんどん食べる量を減らしてなんとか体型を維持したいとついつい考えてしまいがちです。私自身もカロリーを極端に減らして体重を維持しようとしてしまった過去があり、その結果、代謝が悪くなり苦労した過去があります。

食事している女性
極端なカロリー制限はNG(Ph/イメージマート)
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極端なカロリー制限は筋肉減少にもつながり、基礎代謝が落ちることは皆さんもご存知かと思いますが、それだけではなく「カロリーが低い野菜しか食べない」「こんにゃくや0カロリー食材のようなものばかり食べる」と言うような極端なカロリー制限をすると、代謝に必要な酵素がうまく働かなくなり、結果として代謝が悪くなります。

たんぱく質をしっかり摂る

酵素のほとんどはたんぱく質でできていて、このたんぱく質にビタミンやミネラルが結合することにより、酵素がうまく働き代謝が活性化されることにつながっていきます。ですから、体型を維持したいと思うのであれば、焦って極端なカロリー制限をするのではなく、たんぱく質をしっかり摂取し、加えて野菜もたっぷり食べるなど バランスのよい食事を心がけ、ゆっくりと減量するほうが、代謝が下がりにくく体型維持が楽になるはずです。

【3】運動のし過ぎをやめる

私が過去にみてきた生徒さんの中で、トレーニングを始める目的が“とにかく痩せたい”という人は、毎日ジムに来て長い時間走ったり、過度な筋トレをしたりする人が本当に多いです。

運動した女性
過度の運動は逆効果(Ph/イメージマート)
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それが逆に代謝を下げ、脂肪燃焼の効率を低下させてしまうことを説明しても、とにかく目の前の体重計が表示する数字が減るかどうかに気持ちを取られてしまうのでしょう。その気持ちは私自身もそうであったのでよくわかりますが、私は運動をやりすぎたことによって体重が落ちにくくなくなってしまった経験もしています。

運動は体によいことではありますが、やりすぎは代謝を下げるだけでなく老化にもつながっていきます。運動をすると、体はストレスを感じます。代謝は運動をすることで上がるのではなく、運動をしたあと、体を休めることで代謝が上がる体作りができるのです。

なので、毎日毎日休むことなくジムに行ったりして運動をしていると、体を休める時間が短すぎて代謝が上がる体を目指しづらくなってしまうのです。

こうしてみると、無理をせずバランスのよい生活を心がけるだけで、代謝が下がりにくくなることがわかってもらえると思います。

体重が増えてしまうと体型が気になる人は、焦ってすぐに結果の出る急激なダイエットをしてしまいがちですが、それが逆に代謝を下げ、より痩せにくい体を作ってしまうことを忘れないようにし、心の焦りを抑えて長い目を見て体型維持しやすい生活習慣を送ってもらえたらと思います。

◆教えてくれたのは:ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん

ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん
ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん
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9年間、米ロサンゼルスでパーソナルトレーナーとして活動後帰国。トータルダイエットカウンセラーとして7冊の本を出版、ダイエット商品・食品の商品開発の監修などをはじめさまざまなメディアで活動。2017年に自身のギルトフリースイーツブランド「h+diet(エイチプラスダイエット)」(https://h-plusdiet.com/)を立ち上げ、現在は東京・武蔵小山で『h+diet laboratory』をオープン。野菜を使い、甘味料・人工甘味料不使用、グルテンフリーの「栄養学から考えるオーガニックスイーツ」を販売、他社の商品監修などに携わるなどヘルスフードサイエンス研究家としても活動。

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