健康・医療

1年で24kg減量した専門家が実践!年を重ねても代謝を下げないために…「炭水化物」「カロリー」「運動」の注意点

代謝がいい女性
年を重ねても代謝を下げない方法とは?(Ph/イメージマート)
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年齢を追うごとに太りやすくなってしまった――。その原因のひとつに、加齢にともなう基礎代謝の低下があると言われていますが、ちょっとした生活習慣の見直しでその低下を和らげる方法があるとしたら、実践しないわけにはいきません。今回は、体重78kgから1年間で24kgのダイエットに成功し、その後トータルダイエットカウンセラーとして活動、今はヘルスフードサイエンス研究家の大西ひとみさんに、加齢に負けない代謝キープの方法を教えてもらいました。

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代謝を下げないための生活習慣とは?

「加齢とともに基礎代謝が低下すること」は逃げられない現実だと思っている人がほとんどだと思いますが、「基礎代謝は若いときとほとんど変わらない」と考える専門家も増えてきているようです。それでも、現実は年を重ねるごとに、若いころと比べて痩せにくくなったり、昔はつかなかった部分に余分なお肉がついたりなどと、変化を感じる人は多くいると思います。

一部の専門家の先生も提唱するように、仮に本当に若いときと基礎代謝が変わらないとしたら、年を重ねるごとに体型に変化を感じるのは「長い年月をかけて代謝が悪くなるような体作りを自ら選択をしていることが原因」なのではないかと。私自身もそのよう考えています。

24㎏減量に成功した大西ひとみさん
24kg減量に成功した大西ひとみさん
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今回は専門書を通して得た知識に加え、自分自身も実践して実感した代謝を下げないための3つの生活習慣をご紹介していきたいと思います。

【1】炭水化物の単品食をやめる

パンやパスタや麺類、ご飯などの炭水化物メインの食事ばかりを続けていると、知らず知らずのうちに「インスリン抵抗性」が生じてしまって、代謝が下がってしまっている可能性があります。

炭水化物
炭水化物だけの食事は控えて(Ph/イメージマート)
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インスリン抵抗性とは、「インスリンの効き具合」を意味したもので、インスリンが血中に分泌されているにも関わらず、インスリンに対する感受性が低下し、その作用が鈍くなっている状態のことを指します。

インスリン抵抗性があると、脂肪などに糖を取り込む力が低下するだけでなく、糖新生(肝臓で糖を生成すること)が抑えられなくなります。その結果、血糖値が下がりにくくなり、血糖値を正常状態に戻すためにより多くのインスリンが必要となってしまいます。

必要以上にインスリンが出続けると二型糖尿病のリスクを高めるだけでなく、脂肪の蓄積がされやすくなり、結果として代謝が下がってしまうという状況になってしまいます。

急激なインスリン分泌を促しやすいパンやパスタなどの麺類、ご飯などの炭水化物がメインの食事をし続けると、インスリン抵抗性が生じやすくなるので、できるだけ炭水化物がメインの食生活にならないようにすることが代謝を下げないためには最善と言えます。

それでも、これらの炭水化物が大好きでついメインで食べてしまいがちな人は、同じ食材でもちょっとした食べ方を変えるだけでインスリン分泌量を減らすことができるので、まずは以下のことを意識してみてください。

パスタはよく茹でずアルデンテで

パスタはよく茹でるとGI値(食後血糖値の上昇度を示す指数)が60程度で、アルデンテだとGI値は40程度まで下がります。GI値が下がると血糖値の分泌が下がります。

お米は「アミロース」が多いお米をセレクト

同じお米でも、アミロースが多めのお米は血糖値の上昇を抑えられます。高アミロース米と呼ばれるのは、タイやインドで食べられているタイ米やインディカ米、ジャスミンライスなどと呼ばれるお米です。

日本で伝統的に作られている昔ながらのお米はアミロースが多めでしたが、今も作られている品種の中ではササニシキが最もアミロースが多いと言われています。

炭水化物の単品食いはやめて必ずお肉・お魚、お野菜と一緒に

パン、パスタなどの麺類、ご飯などと一緒にお肉、お魚、野菜などを一緒に摂取するとインスリンの分泌を抑えてくれる効果が期待できます。

炭水化物が好きでやめられない人は、一緒に何かを食べるということを意識するだけでもインスリン分泌が抑えられます。パスタだけ、おにぎりだけ、ラーメンだけ、といった単品食いを極力なくしていきましょう!