エンタメ・韓流

伊藤つかさ、中森明菜、堀ちえみほか…聴けば明日への希望が満ちてくる、「夕暮れ」に似合う曲

スタレビ、B’z、シャネルズ…男たちの歌う夕暮れもいい

アイドルもいいが、男たちの歌う夕暮れもいい。建物や路地が一面に茜色に染まる「街」が見える。スターダスト☆レビューの『トワイライト・アヴェニュー』(1983年)のアカペラバージョンは常にプレイリストに入れておきたい一曲。そしてキレイな夕日を見たら、即座に再生をクリック! すると瞬時にその場所が大好きになり、大切な人に連絡を取りたくなること間違いなしだ。

夕暮れ時に聴くと「誰もが今日一日よく頑張ったよ……」と世の中丸ごと抱きしめたくなるのが、B’zの『ALONE』(1991年)。出だしから神々しいので、早送りなどもってのほかである。

シャネルズの『街角トワイライト』はウキウキが感じられる(写真は1980年、Ph/SHOGAKUKAN)
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B’zの楽曲は、歌詞だけ読むと日常の不安や弱い男心がリアルに出ているのに、聴けば宇宙レベルの包容力を感じる不思議。ミクロからマクロが見えるというか、1人1人の七転八倒が集まってウルトラソウルを作っているのだと教えてくれるというか。恐るべき二人である。

シャネルズ(後のラッツ&スター)の『街角トワイライト』(1981年)も夕暮れが舞台。失恋を回想する切ない歌だが、セクシーな夜のプロローグでもある。そのため、だいたい夕暮れソングはバラード系の曲調が多いのだが、この曲は「さあ、イチャイチャするぞ!」というウキウキが感じられ、夜型の人やショートスリーパーにもオススメだ。

泣ける『三丁目の夕日』のメインテーマ

映画『ALWAYS 三丁目の夕日』のテーマ曲は情景が浮かんでくる(Ph/SHOGAKUKAN)
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夕暮れは、想い出も連れてくる。最後にオススメしたいのが、佐藤直紀さんが作曲した、大ヒット映画『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ(2005、2007、2012年)のMain Title。歌詞はついていないが、だからこそ夕やけに心を溶けていくようにボーっと聴けてしまう。オレンジ色の空に、子どもの頃の思い出や、ふわーっと紙ひこうきが飛んでいくシーンが浮かんできて、自然と涙腺を刺激する。

私はこの映画が大好きで、特に第一作目は号泣した。そして映画好きの知人に、「三丁目の夕日見た? よかったよね!」と話したところ、「うーん、全然ハードボイルドじゃなかった」と真顔で返ってきた。ハハハハードボイルド? そもそも、なぜあの映画にハードボイルドを求めたのか、首をひねりまくった覚えがある。

しまった。パソコンから顔を上げれば、今まさに夕暮れ時である。ついつい思い出話になってしまったのはそのせいである。

毎日陽は沈むけれど、毎日色が違うから楽しみだ。

夕やけ小焼けでまた明日!

◆ライター・田中稲

田中稲
ライター・田中稲さん
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1969年生まれ。昭和歌謡・ドラマ、アイドル、世代研究を中心に執筆している。著書に『昭和歌謡 出る単 1008語』(誠文堂新光社)、『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)がある。大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し、『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。他、ネットメディアへの寄稿多数。現在、CREA WEBで「勝手に再ブーム」を連載中。https://twitter.com/ine_tanaka

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