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稲垣吾郎が映画『窓辺にて』で見せた俳優としての真価、他者を活かすことによって起こした化学反応

人間はじつに奥深くて、おもしろい

恋愛や人生における格言もたくさん飛び交う本作は、すでに記しているように本当にさまざまな個性や立場のキャラクターが登場します。そして彼・彼女らの表面的な部分だけでなく、異なる側面が見えてくると、人間というのはじつに奥深くて、おもしろいものなのだと思わされます。一見、飄々としている人物でも、どこかに悲しみのようなものを隠していたりもするものではないでしょうか。

映画『窓辺にて』場面写真
(C)2022「窓辺にて」製作委員会
写真11枚

そんな人々が、それぞれの思惑が、複雑に絡み合って、ほどけて、また結びついていく。これこそが人生というもので、じつに奥深くて、おもしろい。この143分間を経た余韻の中で、そんなことを思います。みなさんはいかがでしょうか。

◆文筆家・折田侑駿

文筆家・折田侑駿さん
文筆家・折田侑駿さん
写真11枚

1990年生まれ。映画や演劇、俳優、文学、服飾、酒場など幅広くカバーし、映画の劇場パンフレットに多数寄稿のほか、映画トーク番組「活弁シネマ倶楽部」ではMCを務めている。https://twitter.com/yshun

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