冬の体調管理には漢方もおすすめ
冬バテの予防や解消には、漢方薬をのむのもおすすめです。冬バテの症状である気力や体力、食欲などの低下に効果がある漢方薬もあります。さらに、漢方薬は症状を和らげるだけでなく、不調を根本から改善する効果が期待できます。
冬バテの原因となる自律神経の乱れは、ホルモンバランスの乱れやストレス、過度な緊張、過労などにより生じると考えられています。
そこで、「ホルモンバランスの乱れを整える」「血流をよくして自律神経の乱れを整える」「消化・吸収機能を高めて栄養を全身に届け、心と体を元気にする」「体を温めることで、免疫力を上げ疲れた筋肉をほぐす」「自律神経を整えて睡眠の質を上げ、心身の疲労を軽減する」などの働きをする生薬を含む漢方薬を選びます。
冬バテにおすすめの漢方薬2つ
・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
エネルギーである「気」の巡りを促し、余分な熱を冷ます漢方薬です。不眠やイライラなど精神症状のある人に用います。
・加味帰脾湯(かみきひとう)
胃腸の働きを助け、「気」と、全身に酸素や栄養を運ぶ「血(けつ)」を補う漢方薬です。貧血症状のある人や疲れやすく気力がない人に用います。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。