フード

冬の「かくれ脱水」に注意!水分補給で気をつけたいポイントととりたい食材は?

あごに手を当てて座り込む女性
冬の不調はかくれ脱水が原因の可能性が…
写真8枚

脱水は夏になるイメージがありますが、実は要注意なのは冬です。漢方にも詳しい管理栄養士の小原水月さんは、脱水に気づかずに放置すると、全身の不調につながるので注意が必要だと話します。そこで、冬の水分補給と食事で気をつけたいポイント、おすすめの漢方薬について教えてもらいました。

* * *

かくれ脱水とは?

かくれ脱水とは、脱水の初期状態に気づいていない状態をさします。具体的な症状を見てみましょう。

かくれ脱水の症状

・口の渇き、だ液の減少
・唇や舌の乾燥
・肌の乾燥
・肌の弾力の低下
・疲労感、だるさ
・集中力が続かない
・立ちくらみ、めまい

かくれ脱水の症状は「なんとなく体調が悪い」程度のものです。進行して脱水状態になると、手足のふるえやふらつき、意識の昏迷、頭痛、呼吸数の上昇などの症状につながります。

頭に片手を当てる女性
隠れ脱水に気づかず、脱水状態になると危険な状態になることも
写真8枚

初期の症状の軽さから、対処が遅れることもあるので注意しましょう。

かくれ脱水が冬に起こりやすい理由

汗をかきづらい冬に脱水が起こる原因の1つは、皮膚や粘膜、呼気から意識しないで水分を失う「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」が増えるからです。

人にとって快適な湿度は55~65%といわれていますが、冬は屋外の湿度が50%前後まで下がる日も多くあります。加えて、室内では暖房器具の使用や建物の気密性の高さの影響で、さらに10~20%も下がるといわれています。

水分は多い場所から少ない場所へ移動する性質があるため、湿度の低い環境では体内から奪われる水分が増えるのです。

脱水チェックは尿の色を参考に、正しく水分補給

水分摂取量の目安は、尿や便、不感蒸泄で失われる2.5リットルを補うために、食事から1.0リットル、飲み水から1.2リットル、体内で作られる0.3リットルが必要とされています。しかし、排出量は個人差が大きく、日によっても変わるので、体調をみながら調整が必要です。

参考になるのは尿の色です。薄い黄色や黄みがかった透明なら問題ありませんが、はっきりとした黄色、鮮やかな黄色の場合は要注意です。その場合は、1時間以内に250mlの水分を摂りましょう。

川のそばにコップが置いてある
風呂や運動の前後にコップ1杯の水を飲んで脱水を予防
写真8枚

また、水分を失いやすいタイミングに、コップ1杯程度の水分を摂るのも脱水予防に有効です。就寝の前後、入浴の前後、スポーツ中と前後、飲酒中と後などに水分を摂ることを意識してみてください。

関連キーワード