料理・レシピ

コーヒーは美容やダイエットに効果的!1年で24㎏減量したダイエット専門家が期待できる効果と気になる注意点を解説

コーヒーは上手に取り入れれば美容&ダイエットに良い?(PH/イメージマート)
写真7枚

私たちにとって身近な飲み物のひとつ「コーヒー」。どのように摂取したら体によい影響をもたらすことができるのでしょうか? 体重78kgから1年間で24kgのダイエットに成功、その後、トータルダイエットカウンセラーとして活動し現在ヘルスフードサイエンス研究家として活動中の大西ひとみさんに、コーヒーに期待できる美容・ダイエット効果について教えていただきます。

24㎏減量に成功した大西ひとみさん
24kg減量に成功した大西ひとみさん
写真7枚

* * *

コーヒーにはデメリットよりメリットが多い?

皆さんは普段からコーヒーをよく飲むでしょうか? また、コーヒーにどんなイメージを持っていますか? 一昔前は、体に悪いとも考えられていましたが、いまは健康や美容、ダイエットにもうれしい効果が期待できることがわかってきています。

コーヒーを飲むデメリットとして、自律神経に悪影響を及ぼす、不眠の原因になる、太りやすくなる、などがよく言われます。確かに摂取方法を間違えると体に負担をかけることもありますが、それはどんな食べ物・飲み物でもいえること。自分の体質に合わせて摂取すれば、コーヒーはデメリットよりメリットのほうが多い飲み物と考えます。

今回は、コーヒーが「体に悪い」とされている理由とともに、逆にコーヒーの「体に良い」面とその活用法を解説していきましょう。

カフェイン感受性は人によって異なる、摂取量を見極める

まず、自律神経に悪影響を及ぼしたり、不眠になりやすくなったりする原因の1つに、カフェインがあげられます。私たちは遺伝的にカフェインに強い人とカフェインに弱い人がいて、体質に合わない量を摂取していることでそのような症状が起きていると考えられます。

カフェインの感受性は人それぞれです。3段階に分けることができ、最もカフェインに敏感な高カフェイン感受性から順に、中カフェイン感受性、低カフェイン感受性となります。高カフェイン感受性の人は1日にコーヒー100mg(コーヒー1〜1.5杯分程度)でも不眠や焦りなどの症状が出ると言われています。

コーヒー
カフェイン感受性は人によって異なる(PH/イメージマート)
写真7枚

中カフェイン感受性の人は1日200〜400mg(コーヒー2〜3杯分程度)なら副作用が起きづらく、多くの人がこの中カフェイン感受性に分類されるようです。そして、低カフェイン感受性の人は肝臓でのカフェインの代謝が早く、大量に摂取しても体への影響が起きにくいと言われています。

自分のカフェイン感受性に応じてコーヒーを摂取すれば、コーヒーの健康、美容、ダイエット効果を得られやすいとされています。

カフェインはうまく摂取することでメリットとして活用できる

カフェインを摂取することによって分泌されるドーパミンやグルタミン酸には、覚醒作用があるだけでなく、集中力アップ、筋肉の分解抑制、消化管機能のサポート、免疫力向上、傷の修復などを助ける効果もあるので、うまく摂取することでメリットとして享受することができます。

コーヒーを飲む女性
集中力アップにも(PH/イメージマート)
写真7枚

コーヒーを飲むと眠れなくなる、という人は午後からは摂取しないようにすることが健全です。カフェインは摂取してから半減し始めるまで5時間ほどでかかるので、摂取した時間帯によっては、就寝時に体内に残っていて眠りづらくなることがあります。睡眠不足は万病のもと。体によかれと思って摂取したカフェインが体にネガティブに作用するなら、そもそも摂取しないほうがいい、ということになってしまいます。

体脂肪を分解しやすい体質に!? 期待できるコーヒーのダイエット効果

近年、コーヒーはダイエット効果にも注目が集まっています。それは、コーヒー豆に含まれるカフェインと、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸に体脂肪を溜めにくくする作用があるからです。海外ではコーヒーの摂取量が多ければ多い人ほど脂肪の量が少ないという研究結果も報告されています。

コーヒー豆に含まれるクロロゲン酸はコーヒー豆の7〜10%ぐらいの量で、カフェインよりはるかに多いです。クロロゲン酸を摂取すると糖の吸収率が抑えられインスリンの分泌を抑制することで、糖が体に体脂肪として蓄積しにくくなります。

コーヒー豆
クロロゲン酸はコーヒー豆に含まれるカフェインより遥かに多く含まれる(PH/イメージマート)
写真7枚

また、カフェインを摂取することで、ノルアドレナリンという伝達物質が増えます。ノルアドレナリンには脂肪を分解する際に必要なリパーゼというホルモンを増やす働きがあることから、体脂肪を分解しやすくなることがわかっています。

さらに、カフェインを摂取することで、脳の満腹中枢を刺激し空腹感を抑制し、食欲が減るということもわかっています。高カフェイン感受性の人は、無理をしてまでコーヒーを摂取する必要はありませんが、カフェインレスコーヒーなどでもクロロゲン酸の効果が期待できますよ。

しみやたるみなど肌にもよい影響も!?コーヒーのアンチエイジング効果

コーヒーには、アンチエイジングにも役立つことがわかっています。クロロゲン酸には血管の老化を防いだり、活性酸素を減らす抗酸化作用などがあり、しみやたるみ対策など肌にもよい影響を与えてくれることが期待できます。

コーヒーを飲む女性
しみやたるみなど肌にもよい影響も(PH/イメージマート)
写真7枚

コーヒーを飲むなら「深煎り」がおすすめ?

いかがでしたか? コーヒーが体にとてもよい影響をもたらすことがおわかりいただけたかと思います。

ちなみに、コーヒー豆は焙煎が深くなるとカフェインの量が減り、クロロゲン酸の活動をやや抑制する作用が出てしまうため、もしクロロゲン酸の効果を最大に感じたい場合はグリーンコーヒー豆(焙煎が全くされていないコーヒー豆)、もしくはできるだけ焙煎が浅い豆を選んで摂取するほうがよいでしょう。

もちろん、ご自身の体の調子、体質などをしっかり考慮したうえで、コーヒーを上手に活用してみてくださいね。

◆教えてくれたのは:ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん

ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん
ヘルスフードサイエンス研究家・大西ひとみさん
写真7枚

9年間、米ロサンゼルスでパーソナルトレーナーとして活動後帰国。トータルダイエットカウンセラーとして7冊の本を出版、ダイエット商品・食品の商品開発の監修などをはじめさまざまなメディアで活動。2017年に自身のギルトフリースイーツブランド「h+diet(エイチプラスダイエット)」(https://h-plusdiet.com/)を立ち上げ、現在は東京・武蔵小山で『h+diet laboratory』をオープン。野菜を使い、甘味料・人工甘味料不使用、グルテンフリーの「栄養学から考えるオーガニックスイーツ」を販売、他社の商品監修などに携わるなどヘルスフードサイエンス研究家としても活動。

●ダイエットの専門家がすすめる食材は「ゆで卵」!たんぱく質の摂り方を間違えるとダイエットには逆効果に

●1年で24kg減量した専門家が解説「低糖質ダイエット」と「低脂質ダイエット」のメリットとデメリット、注意点

→大西さんのダイエットに関する記事はコチラ