3月からはマスク着用が個人の判断になったこともあり、外出の機会が増えた人もいるのではないでしょうか。生活の変化で増える出費が、外出先で買う飲み物代。そこで、生活コスト削減コンサルタントの生方正さんに、自身が実践している方法や節約するためのコツを教えてもらいました。
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ペットボトル飲料の出費は年いくら?
暖かくなってくると、外で飲み物が欲しくなる機会も増えますよね。平日は毎朝1本ペットボトルの飲み物を買う、なんて人も多いのではないでしょうか。1回1回はたいした金額ではありませんが、160円のペットボトル飲料を平日に毎朝買ったとして、160円×20日×12か月で計算すると年間3万8400円になります。
安いペットボトル飲料を買い置きする
ペットボトル飲料を毎日買うのは高くつくとわかっていても、水筒に飲み物を入れて持っていくのは手間もかかるし大変。そこで私は安いペットボトル飲料を買い置きして、出掛けるときはその都度家から持ち歩くようにしています。1本50円のものを買い、平日1本消費したとすると、かかるお金は1万2000円ほど。外でペットボトル飲料を買うときと比べ、2万6000円ほどの節約になります。
運搬に問題がなければ、ディスカウントショップや格安スーパーなどで買ってもいいでしょう。運ぶのが大変であれば、通販でまとめ買いするのがいいでしょう。「Kuradashi」や「JuniJuni」などの訳あり商品を扱っているサイトを使うと割安で購入できます。また、Amazonや楽天市場などの大手通販サイトでも、「ペットボトル 在庫処分」と検索すると割引商品を見つけることができます。
外出先でペットボトル飲料を買いたくなったら
一本目を飲み切ってしまったり、急に飲み物が必要になったりしたとき、私はなるべくドラッグストアで買うようにしています。ドラッグストアでは、利益率の高い薬品や化粧品を買ってもらうため、食品や日用品を安く販売して集客しています。500mlのペットボトル飲料なら1本100円程度で購入でき、自動販売機やコンビニよりはもちろん、スーパーより安いこともあります。最近はドラッグストアも数が増えてきているので、まずは近くにドラッグストアがないか意識することを習慣付けてみてはいかがでしょうか。
やむを得ずコンビニで買う場合には、安価なプライベートブランドの商品を選びます。また、クーポンが発行されていないかのチェックも欠かしません。
購入頻度によっては、ファミリーマートのアプリ「ファミペイ」会員限定のサービス「ボトルキープ」も便利です。12本または24本分をまとめてファミペイで支払い、購入から91日間の期限内であれば好きなタイミングで引き換えられる仕組みです。対象商品はプライベートブランドのみですが、12本分で1080円(通常価格より2本分得)、24本分2050円(通常価格より5本分得) なので、通常1本108円のお茶を90円もしくは85円ほどで買うことができます。
マイボトルを持ち歩きたくなる方法
ペットボトル飲料を安く購入することで外出先での飲み物代を抑えることができますが、そうはいっても、自宅で入れたお茶を持ち歩くのが一番安く済みます。
東京都茶協同組合(https://www.tokyo-cha.or.jp/entry2006/20060405_1258.html)では、500mlペットボトルの緑茶は湯呑5杯分で、1本150円の場合は1杯約30円、100g1000円の茶葉を10g使って自宅で入れる場合は10杯分となり、1杯約10円と試算しています。
デメリットはやはり、お茶を入れる手間や洗う手間でしょう。そこで私は、マイボトルやタンブラーケースなど、持ち歩くことで気分が上がるものを使うことをすすめています。
お気に入りのアイテムなら手間がかかっても使いたい気持ちが高まりますし、好きなキャラクターやデザインのもの、手に入れるのに苦労したものなら、大事に使おうという意識が働くので長持ちします。私も好きなハイブランドのタンブラーケースを買いましたが、多少高いものでも長い目で見ればプラスになりますよ。
◆教えてくれたのは:生活コスト削減コンサルタント・生方正さん
うぶかた・ただし。明治大学サービス創新研究所研究員。高校卒業後に海上自衛隊に入隊。勤務の傍ら節約術を駆使しながら、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資などを行い、40代で2億円の資産を築いた。現在は生活コスト削減コンサルタントと南極講演家として、メディアで活躍中。著書に『高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法』(あさ出版)、『攻めの節約』(WAVE出版)など。
構成/新藤まつり