ブレインフォグの改善におすすめの食材
ブレインフォグ対策におすすめの食材は、4〜6月に旬を迎えるグリーンアスパラガスです。グリーンアスパラガスに含まれる「グルタミン酸」はうま味成分として有名ですが、実は、副交感神経の働きを高めるためリラックス効果が期待できます。
また、グリーンアスパラガスの色素成分の「ルチン」には毛細血管を丈夫にし、血流をスムーズにする働きがあり、脳機能を維持するための栄養の運搬を支えてくれます。
うま味成分は単独よりも、組み合わせることで強くなる性質があるため、グルタミン酸と他のうま味成分を一緒に摂ることで、より副交感神経の働きを高めやすくします。たとえば、グリーンアスパラガスをそのまま食べるのではなく、「イノシン酸」を含む肉と合わせた肉巻きや、「グアニル酸」を含むキノコと一緒にソテーにして食べるとより効果的です。
うま味成分以外に酸味も副交感神経を活性化させる働きがあるため、酢や梅干し、柑橘類などを料理にとり入れると、ブレインフォグの改善に役立ちます。
ブレインフォグの悩みには漢方もおすすめ
ブレインフォグの対策には、「血流を整えて脳の働きをよくすることで脳の老化を抑える」「消化・吸収機能をよくして疲れをとる」「自律神経を整えてストレスを緩和する」といった働きのある生薬を含む漢方薬を用いて根本改善を目指します。
漢方薬による体質改善によって、記憶力や集中力の低下だけでなく、疲れにくく、ストレスに強い体を手に入れることができます。
ブレインフォグでお悩みの人におすすめの漢方薬2つ
・釣藤散(ちょうとうさん)
「気(き)」(エネルギー)の流れを整え、体にたまった熱を冷ますことで、血圧を下げるとともに、自律神経を整える漢方薬です。肩こりやめまい、頭痛に用いられます。
・桂枝人参湯(けいしにんじんとう)
体を温め、胃腸の機能を高めることで冷えを解消し、痛みに働きかける漢方薬です。頭痛や動悸に用いられます。
漢方薬を始めるときの注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん
おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。