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「誰ともつながらない」メリットも!早起きトレーナーがすすめる「週末朝活」の実践法 

「朝いちばんのカフェでする読書」はメリットが大きい(Ph/イメージマート)
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「週末だけでも、日常がスタートする前の30分〜1時間を自分のために使う」ことを推奨する早起きトレーナーで『週末朝活』(三笠書房)の著者、池田千恵さん。散歩や運動、日光浴など、その活動内容はさまざまありますが、池田さんが実践する朝活の一つに「早朝読書」があると言います。その具体的な実践法について聞きました。

週末の朝は読書にもってこい

池田さんの実践する「早朝読書」のスタイルは、「朝いちばんのカフェ」を活用するというもの。

「早朝読書のために開店直後のカフェを訪れ、ゆっくり本を読むのは至福の時間です。勉強中の方は参考書を読むことが多いかもしれませんが、時には息抜きに全く関係のない本を読んでみるのも手です」(池田さん・以下同)

「早朝読書」2つのメリット

池田さんによると、週末の早朝読書には2つのメリットがあるといいます。

「まず1つ目は、外部に中断されないので集中ができること。2つ目は、朝に得た知識を、昼以降の時間ですぐ実践できることです」

特にメリットを感じるのは「2つ目」だという池田さんに理由を聞きました。

朝読めばその日に試せる

「夜に本を読んだ時、得た知識の中に試してみたいものがあったとしても、一晩寝ると何を試すのか忘れてしまうことは多いのではないでしょうか。週末の朝に読書をすると、本を読んで試してみたいと思ったことを、その日のうちに実践することができるようになります」

本で得た知識をすぐに行動に移すことで、さまざまなスキルアップのチャンスが広がると言えそうです。

早朝は誰にも邪魔されずに集中して読書ができる(Ph/photoAC)
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自信や達成感にもつながる

「このことは実用書に限ったことではなく、例えばランチ情報が載っていた雑誌を見た時なら、『今日のランチはそこにしよう』と行動に移すことができます。そういった小さな行動の一つひとつが、自身や達成感につながり、『いい週末を過ごせた』と満足して翌週を迎えることができます」

週末の朝は「誰ともつながらない」

そうした週末朝活のポイントが、SNSやスマートフォンなどで誰ともつながらない、「ひとりの時間」を意識することだと池田さんは言います。

「誰ともつながらない」時間を意識する(Ph/photoAC)
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「いかにつながらないか」を考えるのが大事

「ひとりきりで過ごす時間に、直接人と会わなくてもSNSなどを通じて触れ合えることは素晴らしいことですが、絵文字やスタンプ、文字のコミュニケーションだけでは限界があります。

コミュニケーションの受け止め方がうまくいかず、時には誤解が生じることもあるでしょう。そんな時代だからこそ、『いかにつながるか』より、『いかにつながらないか』を考えることも大事だと思います」

朝活なら一定時間「ひとり」になれる

そこには、池田さん自身が朝活を通じて得た実感が背景にあるそうです。

「朝の時間を大事にしてよかったと思う時は、一定の時間は『ひとり』になれることです。他人を気にすることはいったん置いておき、自分のありのままの気持ちと向き合う時間を定期的にとれていることをありがたく思っています」

「いかにつながらないか」を実践できるのも週末朝活ならでは(Ph/photo AC)
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「アクティブ孤独」のすすめ

池田さんは、週末朝活を「アクティブ孤独」と表現します。どんな意味が込められているのでしょうか。

「わたしにとって、週末の朝は、ひとりで心静かに過ごす時間を持ちながら、ゆるく外とつながっている気がするからです。

朝の時間に自分自身の本当の気持ちを分析し、昼以降の人間関係に活かしていくことから、アクティブレスト(体を動かしながらの疲労回復)ならぬ『アクティブ孤独』という言葉を思いつきました」

「誰かではなく、ひとり静かに自分とつながってみる」──週末朝活には、そんな隠れたテーマがあるようです。

◆教えてくれたのは:早起きトレーナー・池田千恵さん

早起きトレーナー・株式会社朝6時代表の池田千恵さん
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株式会社朝6時代表取締役。国家資格キャリアコンサルタント。2009年に上梓した『「朝4時起き」で、すべてがうまく回り出す!』がベストセラーとなり、「朝活の第一人者」と呼ばれるように。プロデュースを手がける『朝活手帳』は13年連続刊行中。朝1時間の業務改革による生産性向上、働き方改革のための手法を企業に指導するほか、一人ひとりのライフスタイル・目的に応じた朝活の形を提案している。2023年4月、『週末朝活』(三笠書房)を出版。https://ikedachie.com/

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