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ご公務でもご静養でもお召しに 皇后雅子さまのロング丈ジャケットの好バランスな着こなしをスタイリストが絶賛

2023年4月、みどりの式典にご出席の雅子さま
中に着た光沢のある素材のワンピースが華やか(2023年4月28日、Ph/JMPA)
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最近では普段着にも取り入れられることが多いジャケット。皇后雅子さまは季節を問わずジャケットをお召しになることが多く、それだけに着こなしもお上手。そこで、雅子さまの春夏のジャケットの着こなしの中でも「ロング丈」のものをチェック。バランスをよく見せる着こなしのポイントをスタイリストの横山麻里さんに聞きました。

ロング丈のジャケットのメリットは「スタイルアップ」

最近ではビジネスではなく普段着としてジャケットをカジュアルダウンして着こなす人も多いですが、中でもよく見かけるのが「オーバーサイズ」や「ロング丈」。そこで、横山さんにロング丈のジャケットのメリットなどについてうかがいました。

「ロング丈のジャケットは、気になる腰回りを隠すことができるので、アラフィフ世代にはおすすめです。Iラインも作りやすくなるので、ボトムにタイトスカートやパンツを合わせることで、スッキリとしたコーディネートに仕上がります。また、カジュアルコーデも、ロング丈のジャケットを羽織るだけで、きちんと感がプラスされ、大人な着こなしになります」(横山さん・以下同)

ハイネックのレースインナーを合わせたオールホワイトコーデ

1996年6月、神奈川県にある中央福祉学院をご視察の雅子さまがお召しになったのは、クリーム色のロング丈のジャケットでした。

1996年6月、神奈川県にある中央福祉学院をご視察の雅子さま
少しハイネックのレースのインナーがポイントに(1996年6月27日、Ph/JMPA)
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1996年6月、神奈川県にある中央福祉学院をご視察の雅子さま
サイドの深めのスリットがエレガント(1996年6月27日、Ph/JMPA)
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1996年6月、神奈川県にある中央福祉学院をご視察の雅子さま
靴やバッグも白のオールホワイト(1996年6月27日、Ph/JMPA)
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「オールホワイトの清楚な雰囲気の着こなし。ロングジャケットに、タイトスカートを合わせることで、スッキリとした印象です。大きめのアクセサリーやジャケットの金ボタンがアクセントになり、オールホワイトのコーディネートにもメリハリがついています。ジャケットはメンズライクなイメージですが、今回のように白やレース、パールといった女性らしい要素を散りばめることで、柔らかい印象になります。デイリー仕様にするなら、インナーを白Tシャツにするだけでカジュアルダウンできます」

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ゴールドのアクセが効いたスタイリッシュなパンツスタイル

1997年5月、東京駅を出発し、ご静養先の那須御用邸に向かう雅子さまは、白のパンツスーツスタイルでした。

1997年5月、東京駅を出発し、ご静養先の那須御用邸に向かう雅子さまと天皇陛下
カチューシャで女性らしさをプラス(1997年5月1日、Ph/JMPA)
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1997年5月、東京駅を出発し、ご静養先の那須御用邸に向かう雅子さま
こぶりなバッグもレディライク(1997年5月1日、Ph/JMPA)
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1997年5月、東京駅を出発し、ご静養先の那須御用邸に向かう雅子さま
深くはいったサイドのスリットもエレガントさを演出(1997年5月1日、Ph/JMPA)
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「ロング丈ジャケットにパンツスーツの着こなしは、モード感も漂うおしゃれ上級者。ジャケットがロング丈なので、腰回りがタイトになり、エレガントさも感じられます。ジャケットのボタンやボリュームネックレスを効かせつつ、ハードな印象になりすぎないよう、Vネックのインナーでの抜け感を出したり、カチューシャを合わせるなど、甘辛MIXコーディネートに仕上がっています。

いつものデニムスタイルも、ロング丈ジャケットを合わせるだけで、大人っぽく、今年顔に。ロングカーディガン感覚で合わせれば、初心者でも取り入れやすいと思います」

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春の園遊会にはビッグジャケットにタイトスカートでスタイルアップ

1999年5月の春の園遊会は洋装で。デザインに特徴のある白のセットアップをお召しでした。ジャケットは膝上10cm前後に裾が来るほどロング丈でした。

1999年5月の春の園遊会にご出席の雅子さま
帽子やパールアクセがロイヤルファッション感を底上げ(1999年5月19日、Ph/代表取材)
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1999年5月の春の園遊会にご出席の雅子さま
立体的な織り生地のジャケットがポイント(1999年5月19日、Ph/代表取材)
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「ビッグジャケットの効果で、華奢見えするだけでなく、視線が上がり、スタイルアップにつながっています。白でそろえた帽子やワンハンドルバッグ、パール、グローブがアクセントになって、とても上品な雰囲気に。またジャケットの立体的な織り生地は、オールホワイトのコーディネートを、より華やかにしています。ジャケットからのぞくタイトスカートの分量が絶妙で、このバランスがスタイルアップを叶えています。

ビッグジャケットには、ボトムはタイトめのパンツか、膝が隠れるくらいの丈のボトムを合わせるとバランスよく仕上がります。今季、大人のハーフパンツもトレンドなので、ビッグジャケットに合わせると今どきのスタイルに」

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ストライプ柄に白のパンツのクールなスタイルがショートヘアにマッチ

2005年7月、愛知県で行われた「愛・地球博」に出席された雅子さま。ストライプ柄のロングジャケットに白のパンツスタイルがおしゃれでした。

2005年7月、愛知県で行われた「愛・地球博」に出席された雅子さまと天皇陛下
ジャケットのサイドのスリットが涼しげ(2005年7月20日、Ph/JMPA)
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2005年7月、愛知県で行われた「愛・地球博」に出席された雅子さま
ベージュ×白×ゴールドだと品よく華やか(2005年7月20日、Ph/JMPA)
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2005年7月、愛知県で行われた「愛・地球博」に出席された雅子さま
太めのゴールドのネックレスが新鮮(2005年7月20日、Ph/JMPA)
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「ストライプ柄のジャケットが目を引く、爽やかで上品な装い。ストライプ柄やフルレングスのパンツが縦長効果を強調し、スタイルアップにつながっています。ロング丈のジャケットも、サイドにスリットがはいっているので、重たくならず、抜け感が出ていますね。ボリュームのあるアクセサリーが映え、顔周りが明るくなっています。

ストライプ柄は縦長効果を強調できるので、ジャケットに取り入れるとそれだけでIラインが作りやすくスタイルアップを狙えます。ストライプは細目をセレクトすると、カジュアルすぎず、大人っぽい雰囲気に。これからの季節、マリンテイストに仕上げたり、シャイニーカラーの小物を合わせると、より軽やかなスタイリングになります。雅子さまのように、ツートーン、ワントーンでカラーをそろえると、とても上品にまとまります。

ジャケットは前ボタンを開けて、着崩してもおしゃれ。ロング丈ジャケットなので、歩くと動きが出て、揺れ感が女性らしさを演出してくれます」

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ペールブルーのジャケットに締め色ボトムでメリハリコーデ

2023年4月、およそ4年ぶりとなるご静養のため、栃木県高根沢町の御料牧場に到着されたご一家。雅子さまはペールブルーのジャケットに締め色ボトムを合わせられていました。

2023年4月、およそ4年ぶりとなるご静養のため、栃木県高根沢町の御料牧場に到着された天皇皇后両陛下と愛子さま
終始笑顔で楽しまれたご一家(2023年4月5日、Ph/JMPA)
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2023年4月、およそ4年ぶりとなるご静養のため、栃木県高根沢町の御料牧場に到着された天皇皇后両陛下と愛子さま
ジャケットはややゆったりめでトレンド感あり(2023年4月5日、Ph/JMPA)
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2023年4月、およそ4年ぶりとなるご静養のため、栃木県高根沢町の御料牧場に到着された雅子さま
スカーフはシアーで涼やか(2023年4月5日、Ph/JMPA)
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2023年4月、およそ4年ぶりとなるご静養のため、栃木県高根沢町の御料牧場に到着された天皇皇后両陛下と愛子さま
ボトムは締め色でジャケットのカラーを引き立てて(2023年4月5日、Ph/JMPA)
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「ペールブルーのゆったりとした長め丈のジャケットは、涼しげな印象で春夏にぴったり。体の線を拾わないので、ジャケットでもリラックスカジュアルな雰囲気になります。ボトムは、ダークカラーを合わせることで、引き締まり、よりジャケットが引き立つ色合わせ。ペールカラーのジャケットなので、ボトムにダークカラーを合わせても、コントラストが強くなりすぎず、上品さも柔らかさもキープできます。また、クールなカラー配色ですが、シアーなスカーフをまとうとコーディネートにアクセントが付き、抜け感や女性らしさが加わっています。

トレンドのゆったりとしたサイズ感のロング丈ジャケットに“色”を持ってくるときは、ペールカラーがおすすめです。理由は、華やかさはありつつも、上品で優しい雰囲気に仕上がるから。顔映えもばっちりです。スカーフのように、小物や洋服に柔らかい素材を加えると女性らしさもプラスされます」

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カッティングが特徴的なグリーンのジャケットで異素材MIXコーデ

2023年4月、みどりの式典にご出席。雅子さまは形が特徴的なグリーンのジャケットをお召しでした。

2023年4月、みどりの式典にご出席の天皇陛下と雅子さま
足元は白で抜け感もバッチリ(2023年4月28日、Ph/JMPA)
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2023年4月、みどりの式典にご出席の天皇陛下と雅子さま
グリーンのリンクコーデを見せられる天皇皇后両陛下(2023年4月28日、Ph/JMPA)
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2023年4月、みどりの式典にご出席の天皇陛下と雅子さま
ノーカラーで女性らしさ満点(2023年4月28日、Ph/JMPA)
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「新緑を連想させるような柔らかいグリーンのコーディネートは、清々しく上品。中に着た光沢感のあるワンピースが華やかですが、異素材のロング丈のジャケットを合わせることで、華美さが中和されバランスよくまとまっています。またウエストのボタンを閉めることで、Xラインができ、カラーのワントーンコーディネートにメリハリがついています。バッグや靴、アクセサリーを白でそろえることで、抜け感もばっちりですね。

カラーのワントーンコーディネートは、素材感に変化をつけるとバランスがよくおしゃれ度も上がります。今季は、ジャガード素材やシアー素材、ツィード素材がトレンド。ハリ感、ツヤ感、抜け感などをスタイリングの中に散りばめると、コーディネートに奥行きが出ます」

◆ファッション解説:スタイリスト・横山麻里さん

ほどよくフェミニンで上品なカジュアルスタイリングが参考になると、同世代の女性たちからの支持多数。大人女性のファッション誌を中心にカタログや広告で活躍中。

●皇后雅子さま、カシュクールジャケットが主役のオールホワイトコーデでご公務

●4年半ぶりの園遊会でも披露 皇后雅子さま、春夏の着物姿に見る気品とお心遣い

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