美容

逆転の発想でノーリバウンド・ダイエット!痩せる前に身に付けたい習慣って?

「ノーリバウンド・ダイエットのコツは、ダイエットをはじめる前に習慣作りをすること。大事なのは“無理せず、ワクワクしながらやる”ことです。無理するとダイエットは続きません。我慢をしてストレスが溜まるからリバウンドするのです」

「小さな習慣」1:食日記を書く

natomi_miwa
食日記に起床時間、就寝時間、食事時間と毎回何を食べたのかを1週間つける。すると、自分の食事の傾向もわかるように(イラスト/なとみみわ)
写真3枚

それでは、「小さな習慣」を身につける準備に入ろう。

まずやるのは、食日記を書くことから。起床時間と就寝時間、食事時間、間食も含めて毎回何を食べたか。これを1週間つける。

「これにより、まず自分の食事の傾向を把握します。睡眠はとても大事なので、起床・就寝時間も書いてください。睡眠不足になると、代謝は低下するのに食欲は高まってしまうのです」

「小さな習慣」2:食習慣作り~味覚をアッパー系からダウナー系に

natomi_miwa2
脂や糖でできているアッパー系の味ではなく、ダウナー系の味を「おいしい」と感じる脳に育てることが大事(イラスト/なとみみわ)
写真3枚

体重を減らすためのいちばんのハードルは、「おいしいものはもっと食べたくなる。でも食べ過ぎれば太る」ということ。

この「もっと食べたくなる」を乗り越えるカギは脳にあった。石川さんによると、脳が美味しいと感じる味は、アッパー系とダウナー系の2種類に分けられるという。

ファストフードやインスタント食品などの加工品の多くはアッパー系で、ハンバーガーやフライドポテト、フライドチキン、豚骨ラーメン、ケーキ、クッキー、ポテトチップスなど。

一方、ダウナー系は、昆布やかつお節、煮干し、干しシイタケ、野菜、貝類など、素材そのものの旨味や出汁の旨味などが引き出された料理で、筑前煮やあさりの酒蒸し、お吸い物、みそ汁など。

「ダイエットを必要とする人が好んで食べるのが、このアッパー系です。アッパー系は、脂・糖・塩の3要素から成り立ち、舌に乗せたときに味が一瞬でわかるような濃い味つけの料理で、高カロリーなものが多いですね。味をじっくりと感じる必要もなく、すぐ飲み込めてしまいます。

人間は噛むことで脳に『食べた』記憶を植え付けるため、胃は満足できても脳は満足しません。また、アッパー系の味は脳が興奮して、食べれば食べるほど、もっと欲しくなるという特徴があり、お腹がいっぱいになっても食べることを抑えられないのです。

一方、出汁の効いた料理は薄味でも十分満足できるように、脳の興奮がおさまって深い充足感が得ることができる。自然に食べ過ぎを抑えることができる利点があります。

脂や糖、塩にまみれたアッパー系を美味しいと感じる味覚から、うまみを効かせたダウナー系をおいしいと感じる味覚へ変えるのがコツ。充足感を得ながら食べ過ぎを防げるはずなのです」

加工品のワナに注意!

一説によると、味覚情報の約10%は舌から、約90%は鼻から伝わる香りやその他の情報だという。

そこに食感も加わり、それらの情報を総合して「おいしい」「まずい」を脳が判断。これを研究して作られているのが、市販の加工品。もっと食べたくなるような香りに調合され、食感も脳が食べたと認知する前に口の中で溶けるよう計算されている。

「食品栄養表示でまず見るべきはカロリー、次に原材料を確認しましょう。食品栄養表示は量の多い順に書かれています。

例えば、チョコレートクッキーは、粉と砂糖と脂に香料をまぶして作られていることがわかります。お菓子やインスタント食品は、味だけでなく香りや口溶けなど、研究されつくして作られていることを知ってください」

ダウナー系の味を「おいしい」と感じる脳にするために心がけたい食べ方の基本は、以下の3つ。

【1】薄味を心がけ、時間をかけて食事する
【2】うまみのある食べ物を食事の最後に食べる
【3】しっかりと呼吸をしながら香りを感じ、食感を積極的に楽しんで満足度を上げる

脳の満腹中枢に指令がいくまでに20分かかるため、20分以上かけて食べることと、「食べ順」(野菜やきのこ、海藻類→主菜→主食→汁物)を守ることも同時に気をつけて。

【次のステップ、「舌トレ」の方法とは?】

関連キーワード