健康・医療

梅雨時のメンタル不調対策に管理栄養士が「鶏ささみ」をすすめる理由

梅雨のメンタル不調をやわらげる食材

梅雨のメンタル不調には鶏ささみが効果的です。鶏ささみには「パントテン酸」が多く含まれていますが、これはストレスをやわらげる副腎皮質ホルモンの材料になるため「抗ストレスビタミン」とも呼ばれています。さらに、鶏ささみに含まれる「トリプトファン」は、睡眠に必要な「セロトニン」の合成には欠かせないアミノ酸の一種です。

生の鶏ささみ
パントテン酸やトリプトファンが多く含まれる鶏ささみ
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鶏ささみの調理で気になるのが、加熱によるパサつきだと思います。パサつきを抑えるには、加熱前に酒やしょうゆなどをもみこんで水分を補ったり、片栗粉や小麦粉、卵などでコーティングしたりするといいでしょう。

表面をコーティングができるピカタ(溶き卵をからめて焼いた料理)やフライ、加熱時間が短い炒め物などがおすすめです。

ささみのフライ
フライなど、水分が抜けづらい調理法がおすすめ
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また、副腎皮質ホルモンの合成にはビタミンCが、睡眠に必要なセロトニンの合成にはビタミンB6が、それぞれ欠かせません。梅雨のメンタル不調を改善するには、鶏ささみに加えて、ビタミンCとビタミンB6を含むブロッコリーや切り干し大根も同時に摂ると効率的です。

梅雨のメンタル不調には漢方薬も強い味方

メンタル不調は過度なストレスや疲労により、自律神経やホルモンのバランスが乱れることが原因と考えられています。自律神経とホルモンは密接な関係にあり、自律神経が乱れるとホルモンバランスも連動して乱れてしまいます。また、その逆も起こり得ます。

メンタルケア使われる漢方薬には、「自律神経やホルモンの乱れを整える」「鎮静作用で心を穏やかにする」「消化・吸収機能を改善して体の内側から心を元気にする」といった働きの生薬を含むものがあります。

小皿に入ったさまざまな生薬
メンタル不調に効果が期待できる漢方薬2つ
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漢方薬は自然の生薬を組み合わせて作られており、心と体の不調に根本から働きかけます。そのため、メンタル不調の改善と同時に、頭痛やだるさなど梅雨時のさまざまな不調の改善が期待できます。

自律神経の乱れや不眠を緩和する漢方薬

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

比較的体力があり、不安感や胸が詰まった感じのある人、精神的ストレスを感じている人に向いています。自律神経のバランスを整えることで不眠の改善が期待できる漢方薬です。

→柴胡加竜骨牡蛎湯について詳しく知る

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

体力虚弱で疲れやすく、食欲がない人に向いています。気(エネルギー)を補い、胃腸の働きを整え、食べ物から栄養を吸収しやすくすることで、体の機能を高める漢方薬です。

→補中益気湯について詳しく知る

漢方薬を始めるときの注意点

漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。

ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。

◆教えてくれたのは:管理栄養士・小原水月さん

小原水月さんの写真
管理栄養士の小原水月さん
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おはら・みづき。管理栄養士。ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。あんしん漢方(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)などで執筆中。

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