目が離せないアクションシーン
第1話のトラックのシーン以降も、アクションシーンがどんどん盛り込まれていく。
サウォルが配達人になるために受ける試験では、肉弾戦とカーチェイスが続き、息つく暇もない。少年の雰囲気があるサウォルの他には、どう見ても最終選考に残りそうな筋肉バキバキの男性、デカくて目つきの悪いスキンヘッドの男性や、強い意志を持って試験に臨んでいそうな女性、プロレスラーのような男性など、多彩な受験者がいる。残念ながら全員との一対一の対戦はないのだが、個性的な受験者一人ひとりとサウォルがどう戦っていくのかも、ぜひ見たかった。
そして、クライマックスに向かうにつれて盛り上がっていくのは銃撃戦。まだ銃に慣れていないサウォルに代わって、5-8のアクションが見どころになっている。端正な顔の表情を崩さず、瞳にだけ静かに怒りを宿した5-8が、鮮やかな銃さばきで敵に向かって行く。
5-8やサウォルたちが立ち向かうのは、貧しい人々を虐げている階級社会と、その社会をつくり出した人たちだ。「配達人になりたい」というサウォルの夢からはじまった物語が、徐々に大きな力となって国を動かそうとしていく。