心得5:帰宅後の「やっぱり家が一番!」にがっかりしない
大人の家族旅行あるある第一が、帰宅後に「やっぱり家が一番!」という親の言葉にがっかりすること。同世代のかたに聞くと、かなり多くのかたが経験されているようです。「せっかく喜んでもらおうと思ったのに、どっと疲れた」「もう次はないと思った」など、悲しみや怒りの声も聞かれます。私も出不精の母に旅の楽しさを思い出してもらうつもりが、なぜ~(涙)と思ったのですが。
数日すると「今回はありがとう。また一緒に行こうね」と何事もなかったかのように次の旅の誘いの電話がありました。
旅で疲れがたまった中、帰ってきてほっとした瞬間に思わず出るだろうこの一言。聞き手は「とっても楽しかったけれど」という前置きが隠れていると受け取るのがよさそうです。つまり「とっても楽しかったけれど、(疲れるし)やっぱり家が一番!」と考えれば、「しばらくはゆっくりしてね」という優しい言葉も返せます。
そして親世代のかたは、「楽しかった」という気持ちも言葉にすると、「喜んでくれた」「親孝行できた」と子どもの気持ちも満たされます。お互いに少し歩み寄ると、終わりよければすべてよし!の気持ちのいい旅行になりますよ。
いかがでしたか? 大人の家族旅行は、どうしても親の気持ちや体力がわからず、よかれと思ったことがそうでない、あるいは伝わらないなど、すれ違いも起こりがち。でもしばらくたつと旅のことを思い出し「行ってよかった。また行きたい」となります。
今回の経験から私もさまざまなことを学びました。5つの心得も参考に、ぜひ親孝行旅にチャレンジしてみてくださいね。
◆教えてくれたのは:旅行ジャーナリスト・村田和子さん
旅行ジャーナリスト。「旅を通じて人・地域・社会が元気になる」をモットーに、旅の魅力を媒体で発信。宿のアドバイザー・講演なども行う。子どもと47都道府県を踏破した経験から「旅育メソッド(R)」を提唱、著書に「旅育BOOK~家族旅行で子どもの心と脳がぐんぐん育つ(日本実業出版社・2018)」。現在は50歳を迎え、子どもも大学生となり、人生100年時代を楽しむ旅を研究中。資格に総合旅行業務取扱管理者、1級販売士、クルーズアドバイザーなど。2016年より7年間、NHKラジオ『Nらじ』月一レギュラーを
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