吸引したゴミをダストカップに溜めていくサイクロン式掃除機。ある程度ゴミが溜まったら捨てる必要がありますが、そのときに気になるのが、ホコリや花粉などの粉塵の舞い上がり。せっかく吸い込んだホコリや花粉がゴミ箱周辺に再び広がってしまっては元の木阿弥です。そこで今回、家電ライターの田中真紀子さんに、ホコリの舞い上がりを抑えるコツを伺いました。
ホコリをまとめやすくするアイテムを活用する手も
まずは、今すぐできる簡単な方法から教えてもらいました。
「サイクロン式掃除機のホコリの舞い上がりを防ぐもっとも簡単な方法は、ゴミ袋の奥までダストボックスを入れ、ゴミを捨てたらすぐに袋を閉じることです。ダストボックスの底がパカっと開いて底面からゴミが落ちるので、ホコリの舞い上がりを抑えられます。また、ダストポックスに入れておくだけで、油分でホコリをまとめやすくするアイテムも市販されていますので試してみるのもいいかもしれません」(田中さん・以下同)
サイクロン式のメリットは吸引力とクリーンな排気
このように、ゴミ捨て時に一工夫が必要なサイクロン式掃除機。それでもサイクロン式には、紙パック式に比べて優位な点があると言います。
「サイクロン式は、吸い込んだ空気を回転させながら遠心力によってホコリと空気に分離し、ホコリをダストカップに溜めて、フィルターを通してきれいな空気のみを排気させます。そのため吸引力が落ちにくく排気がきれいなことから人気が高いのです」
紙パック式のメリット・デメリットとは
他方、紙パック式はゴミ捨て時にホコリが舞い上がらないメリットがあるものの、課題もあります。
「ひとつは、吸引した空気が紙パック内を流れて排出される際、ニオイや微細な粉塵が漏れること。また、紙パック内にゴミが溜まってくると風路が妨げられ、吸引力が落ちてきます。さらには、紙パック交換時のランニングコストもかかります」
最新の紙パック式は吸引力やクリーンな排気にも配慮が
とはいえ、こうした紙パック式の課題は、近年かなり解消されているとのこと。
「例えばゴミが溜まって吸引力が落ちてくると、複数の風路から空気が排出されやすくなる点、フィルターを搭載して微細な粉塵が排気されないようにしている点などです。また紙パック式は2~3か月分程度ゴミが溜められるため手間も少なく、近年は、サイクロン式から紙パック式に戻る人も増えているようです。
一方で、サイクロン式を選ぶなら、ダストカップ内のゴミを圧縮してホコリが舞い散りにくくするものや、ダストカップ内のゴミを吸引してくれる自動ゴミ収集機能付きがおすすめです」
上記の利点を搭載した紙パック式、サイクロン式をそれぞれ紹介してもらいました。いずれも、使いたいときにサッと使えるコードレスクリーナーです。