目的がダイエットならファスティングはリバウンドのもと
ファスティング(断食)は何日間も行う本格的なものから、16時間行う手軽なものまで、さまざまなものがあり、実践している人も多いようですが、このファスティングもダイエット目的ならおすすめできないと三田さんは言います。
「ファスティングは消化器官を休ませるというメリットもあり、それ自体は否定しませんが、ダイエットのためにするなら注意が必要です。なぜなら、ファスティングによって体が飢餓状態になると、体は危機的状況だと判断して、脂肪をため込む方向に向かうからです」
ファスティングによって体は省エネモードに
ファスティングで短時間に一気に体重が落ちるとリバウンドの可能性が高くなるそうです。
「過激なダイエットにより栄養が減ると、体は“飢餓状態にある”と認識して、脂肪をため込んだり、エネルギーをなるべく消費しないようにと、省エネモードに切り替えてしまう働きをします。
ファスティングをして短時間で急激に体重が落ちると、脂肪をため込む方向に働くため、リバウンドしてしまう可能性が高くなります。また、ファスティング中に筋肉が落ちてしまうと、基礎代謝が落ちて痩せにくい体にもなってしまいます。つまりファスティングはダイエット目的で行うべきではないのです」
◆教えてくれたのは:管理栄養士・三田智子さん
2010年モデル体型ダイエット塾をオープン。ダイエット研究のために女子栄養大学短大へキャリア入学し、卒業後、栄養士の資格を得て一般社団法人日本栄養バランスダイエット協会を設立。同時にモデル体型ダイエットインストラクター養成講座を開講。さらに、2020年58歳で「管理栄養士国家試験」に合格。著書に『食べたいものを食べて一生スリムをキープする食事のすごい黄金バランス』(青春出版社)がある。https://modeltaikei.com