梅雨の気配がする6月に突入。憂鬱になりがちな雨の日も、コーデがおしゃれに決まれば外出も楽しみになるはず。そこで、大人女性がおしゃれに見えるレイングッズの選び方を、パーソナルスタイリストの杉山律子さんに教えてもらった。
レインブーツはコーデの邪魔をしないシンプルなデザインを
雨の日に大活躍するアイテムといえば、レインブーツ。色やデザインもさまざまで、どんなタイプを選んだらいいのか迷っている人も多いはず。
「レインブーツにはベルトなどの飾りがついているデザインもありますが、シンプルなものがおすすめです。
レインブーツだけを見ると飾りがついているほうがかわいく見えるのですが、実際のコーディネートにはトップスやボトム、バッグなどいろいろなアイテムが組み合わさるので、ちょっとした飾りでもごちゃつく原因になるんです。
できるだけシンプルなデザインを選んだほうがコーデがまとまりやすくなりますよ」(杉山さん・以下同)
スタイルアップして見えるロングタイプが断然おすすめ
ブーツの長さについて聞いてみた。
「長さはロングタイプが全体のバランスが取りやすいんです。ショートブーツの場合、ボトム+ストッキングや靴下+レインブーツというように横に分断される数が増えるため、下半身が短く見えてしまうデメリットがあります。
ショートブーツに裾がかぶさるくらいのロングスカートなどなら、分断はできないのでスタイルよく見えるのですが、雨の場合は実用的ではありませんよね。そういう点でもパンツをインできるロングのレインブーツが使いやすいですね。
色は黒やブラウンといったベーシックカラーの無地を選びましょう。ちなみに私は『AIGLE(エーグル)』のロングタイプのレインブーツを愛用しています」
傘とレインブーツは同色でそろえておくと便利
「ファッションアイテムとして、傘は盲点」と杉山さん。雨の日でも気分を上げたいとカラフルな色や派手な柄物を選びがちだが、それが失敗の原因に。
「雨の日の主役とばかりに柄物の傘を持っている人も多いですよね。でも、いざ傘を差してみると洋服と喧嘩してしまうんです。傘こそベーシックカラーの無地を選んで、洋服になじませることが大切です。
レインブーツと傘の色をそろえることも必須で、黒のブーツなら黒の傘、ブラウンのブーツならブラウンの傘にするとコーディネートがまとまります。コーデの邪魔をしないように、レインブーツと傘は同色のものをそろえておきましょう。
また、最近は撥水に優れた素材なども増え、レインウエアも多数発売されていますが、いわゆるレインコートは大人女性には不要です。ママさん世代ではよく見かけるのですが、アラフィフの場合、レインブーツを履いてレインコートまで着てしまうとエレガントにはなりません」
大雨でなければ、合皮のパンプスで代用してもOK
雨の日でもレインブーツは履きたくないという人や、出かけるときは雨だけど帰りは晴れの予報の場合の対策は?
「実は私もレインブーツは大雪や大雨のときくらいしか履かない派。普通の雨の日は合皮のパンプスを活用していることが多いですね。合皮なら水をはじきやすいので雨の日に履いても大丈夫です。先の尖ったポインテッドパンプスなら大人女性でもエレガントですし、雨が上がったあとに履いていてもおしゃれ。
雨の日用に合皮のパンプスを一足用意しておくといいですよ」
これからレイングッズを新調するなら、ぜひシューズと傘は同色に。足元がびしょ濡れになると不快になる雨の日も、杉山さんのアドバイスを参考に上手に乗り切って。
◆教えてくれたのは:パーソナルスタイリスト・杉山律子さん
一般社団法人スタイリストマスター認定協会代表。映画や広告、音楽業界など幅広い分野でスタイリストとして活躍後、結婚・出産を経て、2016年よりパーソナルスタイリストとして活動開始。ファッション講座やプロ認定講座を開催。顔立ちや体型、に合わせたスタイルの提案に定評がある。新著に『シンプルにはじめる 大人の着こなし入門 プロが教えるセオリー&アイデア』(翔泳社)がある。https://ameblo.jp/stylejiyugaoka719
取材・文/青山貴子
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