ライフ

《みなトクPAYが大きな話題に》シーラ杉本宏之会長×港区・清家愛区長が語るこれからの区政とリーダーシップ

シーラ杉本会長と清家港区長
写真3枚

短期集中対談「シーラホールディングス杉本宏之会長が女性トップランナーに聞く『未来の作り方』」第3回・前編

少子高齢化が進む中でも、東京都の人口は増え続けている。なかでも港区は、ビジネスや商業の拠点として国際色豊かな発展を遂げながら、歴史ある文化財や史跡、豊かな緑も受け継ぐ“住み心地の良い街”として人気を集めている。そうした活気ある街の舵取りを担っているのが、港区で生まれ育ち、2024年、区長に就任した清家愛さんだ。今回の対談では、シーラホールディングス会長・杉本宏之さんが聞き役となり、互いの視点から組織のトップとしての思いや課題を語り合った。

港区が向かう将来──「もっと暮らしやすいミライへ」

杉本:今日はよろしくお願いします。港区在住なので、今日は清家区長とお会いできるのをとても楽しみにしていました。

清家:こちらこそよろしくお願いします。

杉本:今回あらためて港区の取り組みを拝見しましたが、「世界一幸せな『子育て・教育都市』」というスローガンを掲げ、子育て支援が非常に整えられていると感じました。小さなお子さんをもつ家庭への家事支援には利用料の一部補助が出て負担が軽減されている。さらに、保護者が仕事や病気などで育児が難しい際には、宿泊を伴うショートステイ制度まで用意されています。こうした制度は、子育て家庭にとって大きな支えになりますね。

清家:そうですね。子育てをしながら働くことの大変さは私も経験しています。港区では0~5才の未就学児童を持つ家庭の共働きの割合は7割を超え、そのうち約8割が夫婦ともにフルタイムで勤務しています。たとえ「夫婦で協力して育てる」と話し合って決めていても、双方が働いていれば限界があるので、区民の皆さまには積極的に活用してほしいですね。

杉本:物価上昇率が賃金の伸びを上回り実質賃金が低下しているいま、こうした施策は家庭を支える大きな力になりますし、将来の日本を支える基盤になると感じます。

清家:少子高齢化が進む日本では、未来への投資が欠かせません。幸い港区には支援をできるだけの体力があり、区として日本を牽引していく責務がある。できることは一つひとつ着実に進めていきたいと思っています。

港区の魅力を未来へつなぐ、文化とまちづくりのビジョン

経営者視点で区政のあり方を問う杉本会長
写真3枚

杉本:清家区長は、生まれも育ちも港区だとうかがっています。政治の道を志すようなご家庭で育たれたのでしょうか。

清家:いえ、政治家の家系ではありません。父は東麻布で石材店を営んでいて、江戸っ子らしい豪快な人でした。幼い頃は職人さんが家に出入りするような環境で、地域の方々や職人さんに育ててもらった感覚があります。

杉本:職人の気質や地域とのつながりを間近で感じられる環境だったんですね。港区は東京タワーや六本木ヒルズ、国立新美術館など都会的で洗練されたイメージがありますが、一方で増上寺や泉岳寺といった史跡もある。加えて、麻布十番商店街のような生活の息づかいが聞こえてくる親しみのある街並みがあるのも魅力ですよね。

清家:まさにおっしゃる通りです。各町会・自治会では高齢化により新たな担い手が不足していますが、歴史ある街並みや伝統文化をしっかりと後世に残す仕組みをつくることが、区としての大きな価値になると考えています。たとえば、商店街へのボランティア参加でデジタル地域通貨「みなトクPAY」のポイントが付与される「商店街スマイル応援団」という制度があります。若い世代にも関わってもらうことで、地域全体の参加率を高め、イベント運営を支える仕組みとして機能しています。

杉本:区民だけでなく、在勤者や在学者など、さまざまな人々が参加することで地域全体がより活気づくということですね。港区には大使館も多く、外国人の方も暮らしています。そうした多様性の中で若い世代が加わることは、さらに良い循環を生みそうです。

清家:子育て世代と商店街のつながりがもっと深くなっていってほしいです。子供たちが幼い頃から神輿を担いだりして地域イベントに参加すれば、その記憶が未来へ受け継がれていくはずです。

杉本:芝浦には運河があり、お台場には砂浜も広がっています。水辺の観光資源を生かす取り組みも、ぜひ一層進めていただきたいです。

清家:私自身も水辺の活用は、今後の重要なテーマだと感じています。期間限定で舟運ツアーを実施していますが、もっと広げていきたいと考えています。