
健康やアンチエイジングのためにと運動やダイエットをがんばっても、なかなか続かない―─。そんなあなたがまずやるべきは「お風呂に入る」こと。汚れを落として温まるだけじゃなく、「正しい入り方」がわかれば血行がよくなり、血圧も安定し、肌も潤うなど、一石何鳥もの効果が望めるのだ。また、「毎日お風呂に入る人は、そうでない人より幸福度が高い※」というデータも。アンチエイジング・美肌を目指すお風呂の入り方や、健康・美容を後押しするバスアイテムをお風呂博士が紹介する。
※早坂信哉さんら東京都市大学の研究チームが6000人を対象に行った調査。週7回以上湯船につかる人のうち幸福度を感じる人は54%、週6回以下の人は44%と10ポイントの差がある。
アンチエイジング・美肌を目指す、お風呂の入り方
「肌の潤いを保つためには、やはり『40℃10分』が最適値で、長くても15分にとどめること。それ以上高温・長時間の入浴は、表皮の角質層にある重要な潤い成分『セラミド』が流れ出て、しわや乾燥のもとになります」と指摘するのは、入浴指導士の大久保早絵さんだ。

「肌のために入浴剤はマスト。日本の水は清潔ですが塩素が多く含まれるため、肌への負担が気になるところ。塩素を除去する働きがあるアスコルビン酸(ビタミンC)入りの入浴剤などを使うといいですね。着色料や香料が苦手な人には、肌にいい天然素材の入浴剤もありますよ」(大久保さん・以下同)
「長湯がリラックス法」という人は、保湿力の高い入浴剤を利用し、入浴後すぐに全身の保湿を心がけよう。
ただし、「入浴中にシートマスク保湿をするのはおすすめできない」と大久保さんはキッパリ。
「保湿をしたつもりでも出て行く水分が多いため、潤いを閉じ込められません。パックするより蒸しタオルを2〜3分、顔に当てれば毛穴の汚れが浮き上がり、化粧水の浸透率もよくなります」
蒸しタオルの温度は湯船と同じ40℃程度でOKだ。
お風呂では何もかもやさしく
洗い方にも肌への気配りが必要。もこもこの泡でやさしく押し洗いする洗顔法が定着し始めているが、「髪も体も同様」と大久保さんは言う。

「特にシャンプーは、手である程度泡立てた後、髪の毛を『泡立てネット』に見立て、髪の表面を使ってさらに泡立てます。泡を作ってから、ようやく頭皮を押し洗い。それだけで頭皮の汚れやにおいは充分取れます。頭皮をゴシゴシこするとスッキリはするのですが、実は、それが顔のしわ・たるみを招いてしまいます」
皮脂が多い体の中心部はしっかり洗い、手足は泡の押し洗いで充分だそう。
「入浴中に、冷えやむくみ解消で行うマッサージも注意が必要です。力を入れて押したりさすったりすると末端の毛細血管が切れ、冷えやむくみが加速する恐れも。ごくごくソフトにさするのが正解です」
お風呂でできる「簡単アンチエイジングケア」
口元のたるみを引き上げる「舌まわし」

姿勢を正して口を閉じ、歯茎に沿うように舌を時計回りにゆっくりと回す。1周20秒×3セット。反時計回りも同様に行う。「口まわりの口輪筋と舌の筋肉を鍛えることで口角を上げ、フェイスラインのたるみを予防します。ゆっくり回すのはけっこうきついので1周10秒でもOK」(大久保さん・以下同)。
二重あごを撃退する「舌ポッピング」

姿勢を正して口を開け、舌を上あごに全力で押しつけ10秒キープ。その後、「ポン」と音を立て舌をはじく(5回繰り返す)。「舌根(舌の根元)の筋肉が鍛えられるとともに、あごと喉元を引き締めるので口元を引き締め、二重あご対策に。舌が硬いとポンという大きな音が出にくいので、日々繰り返して鍛えましょう」。
重~い目元をスッキリさせる「目まわりのツボ押し」

蒸しタオルをのせたまま、目頭から眉、目尻、下まぶたを、ごくやさしく押す。「目のまわりにある眼輪筋が衰えると、たるみやクマの原因に。ツボを押すことで目の開きがよくなり、表情も明るくなります。眼精疲労のかたにも効きますが、疲労がひどいときは首の後ろに蒸しタオルを当てながら行うと、より効果的です」。
浮力を使ってカロリー消費「腰ツイスト」

浴槽のふちにつかまり、姿勢を正しながら腰をゆっくり左右にひねる。回数は好きなだけでOK。「お風呂の水圧と浮力を利用して体を動かせば、カロリー消費になります。腰ツイストのほかにも、足を伸ばしてバタ足や自転車こぎなどもいいでしょう。陸上ではハードな動きも、水中だと楽にできます」。
健康・美容効果を後押しするバスアイテム9選
水素の気泡で温泉気分に「BATHLIER H2 bath powder」

高濃度で安全性が高く、風呂釜を傷めない水素入浴剤。
「水素は血管を拡張し、アンチエイジングの抗酸化作用が高い。もっとも小さい分子なので体に入りやすい、私のイチオシ成分です。炭酸温泉に入っているような気分が味わえます」(松永さん)。

1㎏ 4180円(約40回分)/バスリエ
におい、汚れを抑えて肌がまろやか「お風呂の炭」

水から炭を入れて沸かすと塩素が除去され、弱アルカリ性のまろやかな湯に。
「アパタイト光触媒を塗布することで、単体の炭以上ににおいや雑菌を除去してくれる優れモノ。翌日の残り湯も気になりません。1袋で約半年使え、終わったら玄関などの消臭に」(松永さん)。
1袋約150g 2680円〜/バスリエ
“無重力バスタイム”という新体験「大人の休日バスピロー」

「首や肩に力が入らず体圧分散できるため、体をぷかぷか浮かせる無重力の『浮身浴』が体験でき、リラックスできます。水切れ・通気性に優れた素材で、水を切って乾かせばカビの心配もありません」(松永さん)。
ショート3801円ほか全3サイズ/バスリエ
お風呂が非日常空間に!「Aqua Light(アクアライト)」

水中で使える防水LEDライト。付属のリモコンで13色の調光が選べる。10分の「マインドフロネス」時間にいかが?

2178円/エレス
湯船につかって「腸活」できる「NIGHT BATH(ナイトバス)」

2種の温泉成分と発汗・血行促進に優れた5種の生薬を配合。腸内まで温め、疲労回復を目指す。癒されるゆずの香り。
5個入り1990円〜/AuB(オーブ)
誰にも聞かれずに全力熱唱!「UTAET(ウタエット)」

イヤホンをつけ「逆メガホン」を口に当てて歌を歌うと実際の3分の1に音量が抑えられる。腹式呼吸のエクササイズにも。

4378円/ドリーム
バスタブにくっつけてツボを刺激「TSU-BO SPA FOOT(ツボ スパ フット)」

バスタブに取り付け、手を使わずに足裏のツボ押しができる。突起は柔らかいのでほどよい刺激が心地よい。

1100円/AKAISHI
キャンプやスポーツ後にもおすすめ「ドライシャンプー」


髪が洗えないときや災害時などに便利な水のいらないシャンプー。右はボディーローションとしても。
115ml1650円/ザ・プロダクト、 80g1320円/エイトザタラソ
コンパクトだから洗濯もラクチン「ホテルスタイルタオル ビッグフェイスタオル」

「#バスタオルやめました」のタイトルで1000万枚以上を売り上げる人気のタオル。コンパクトで吸水性が高く、洗濯量も減らせる。
約40×100cm 日本製 1078円/ヒオリエ
◆お風呂のソムリエ・松永武さん
お風呂、温泉、サウナの専門家。「食事のようにお風呂を楽しく」をテーマにバスグッズ専門店「お風呂のソムリエSHOP!バスリエ」やサウナ施設をプロデュース。また、独自の健康入浴法「サーマルクライム入浴法」を提唱。
◆入浴指導士、睡眠健康指導士・大久保早絵さん
睡眠の質を高めるケアを提供する「THE SLEEP SALON」代表セラピスト。睡眠のプロ育成組織「オルソスリープアカデミー」技術講師。眠りや入浴の専門家としてアイテム開発も手がける。
取材・文/佐藤有栄
※女性セブン2026年3月19日号