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コロナだけじゃない!夏のマスクはヘルペスウイルスに注意、症状が出たときの対策は?

“withマスク”の夏がやってきた。この夏は引き続き新型コロナウイルス対策のため、外出先や職場ではマスクの着用が求められている。

マスクを着けている女性
写真/ゲッティイメージズ
写真4枚

だが、常にマスクを着けていることで、新型コロナウイルスとは別のウイルスに感染するリスクがあるという。

マスクが原因で口唇ヘルペスが広がることも

赤いマスク
写真/ゲッティイメージズ
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赤須医院女性専門皮膚科クリニック院長で皮膚科医の赤須玲子さんが注意を促す。

「この時期、紫外線や冷房などで肌は乾燥しがち。マスクの中は吐く息で潤っているようでも、外したときに水分が蒸発して乾燥してしまいます。肌が乾燥すると表面のバリア機能が低下し、細菌やウイルスが侵入しやすくなります。特にこの時期は、ヘルペスウイルスがつきやすくなるので要注意です」(赤須さん・以下同)

ヘルペスウイルスがつくと、まず口元のかゆみや違和感から始まり、徐々にその部分が赤く腫れ、液体で満たされた小さな水ぶくれがたくさんできる。ピリピリした刺激も伴う。いわゆる「口唇ヘルペス」という症状だ。

◆ヘルペスウイルスに感染するとどんな症状が?

「このヘルペスウイルスは非常に感染力が強いのが特徴です。マスクを着けていると、密閉された顔半分に一気にウイルスが繁殖し、口元にできた症状が鼻の方まで拡大しやすくなります」

ヘルペスウイルスは、子供の頃に感染し、症状が治まったあとも体内に潜み続けるケースが多い。そして体の抵抗力が落ちたときに再び症状が出て、再発を繰り返すと言われている。そのため、肌を乾燥から守りつつも、体の免疫力を高めることが最大の対策になるという。

「とにかく十分な睡眠、食事、休息を取ること。そして自粛疲れによるストレスもウイルスの原因になりますので、適度な息抜きも大事です。また、紫外線を浴びたときや、生理中にもできやすいため、特に屋外で長時間過ごす日や生理中は、疲れが溜まらないようにしましょう」

ヘルペスウイルスの感染対策は?

マスクをしている女性
写真/ゲッティイメージズ
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万一、ヘルペスウイルスの症状が出たら、どうするか。

「口周りに小さな水泡ができたら、すぐに皮膚科を受診して治療を。水疱の中には多量のウイルスがはいっているため絶対に触らないことも重要です。患部はガーゼを当てるなどして固定したうえで、マスクをつけるとよいでしょう」

そして新型コロナウイルスと同様、感染を広げないよう日常生活にも注意を払いたい。

◆マスクの取り扱いには注意

「まず、マスクの取り扱いには十分注意を。口唇ヘルペスができていたら、マスクの内側にはウイルスが付着している恐れがあります。そして外側に、もしかしたら新型コロナウイルスがついているかもしれません。マスクを外すときは素手で触らないよう、手袋などを使ってマスクを外し、不織布マスクなら、すぐにビニール袋に入れてゴミ箱へ。布マスクは毎日洗ってください。そして、ウイルスがついた手や食器、タオルなどから他人へうつることもあるため、マメな手洗いは必須。食器やタオルは共用せず、使用後は洗剤を用いて十分に洗うようにしましょう」

どんなウイルスでも、感染拡大しないよう徹底予防したい。

この人に聞きました:皮膚科医・赤須玲子さん

赤須玲子
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赤須医院女性専門皮膚科クリニック院長。皮膚科専門医、医学博士、美容皮膚科学会会員、米国皮膚病理認定医。山梨大学皮膚科教室に11年在職中、1989年より2年間トロント大学(カナダ)病理学教室にリサーチフェローとして勤務。1998年に女性のための美容皮膚科を六本木に開設し現在に至る。日本で最初にレーザー脱毛治療を施術した医師で、確かな臨床経験と美容に精通したきめ細やかな診療に定評があり、テレビ出演や講演なども多数。著書に『2週間でつるつる美肌になる本』、『赤ちゃん肌に変わる顔そりスキンケア』(ともにマキノ出版)がある。

取材・文/桜田容子

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