
2022年2月23日、天皇陛下が62歳のお誕生日を迎えられました。今年は長女の愛子さまが成年皇族として初めての公務を果たされるなど、皇后雅子さまとともに大きな節目を迎えられています。そんな天皇ご一家のこれまでの歩みを振り返ります。今回は陛下と雅子さまのご婚約の1993年から2012年まで。
1993年|ご婚約会見「ぼくが一生全力でお守りします」
1993年1月、東宮仮御所で行われた天皇陛下(当時は皇太子)と、外務省に務めていた雅子さまのご婚約会見。雅子さまは、光沢のあるレモンイエローのワンピースに「ベル・モード」のカクテルハット、白い手袋という晴れやかな装いでした。

この日、皇室会議が開催され、正式に婚約が内定。出会いから6年の歳月を経てのゴールインとなりました。婚約会見では、陛下から「雅子さんのことはぼくが一生全力でお守りしますから」という言葉があったことが明かされました。雅子さまは熟考なさった上で「私がもし殿下のお力になれるのであれば、謹んでお受けしたいと存じます」と返事をされたそうです。
1993年|日本中が祝福ムードに湧いたご成婚パレード
1993年6月、天皇陛下(当時は皇太子)と純白の「ローブ・デコルテ」に身を包まれた雅子さまは、結婚の儀に臨まれました。美智子さまから受け継がれたティアラがキラリと輝いていました。


ご成婚パレードでは、皇居から東宮仮御所まで約4.2kmにわたり、手を振り続けられていた陛下と雅子さま。沿道には約19万の人々が駆けつけ、当時の中継視聴率は30%を超えるほど、国民の視線を釘付けにしました。
2001年|長女・愛子さまがご誕生
愛子さまご誕生の1週間後、天皇陛下(当時は皇太子)は小さな愛子さまを大事そうに抱きかかえられる雅子さまと一緒に宮内庁病院の前で、お幸せそうな笑顔を見せていました。

後日行われた会見で雅子さまは、生まれたばかりの愛子さまを初めて目にしたときのことを語られました。「本当に生まれてきてありがとう、という気持ちでいっぱいになりました。今でも、その光景は目に焼き付いています」と、思わず涙ぐむ雅子さまの背に、陛下がそっと手を差しのべられたお姿が印象的でした。
2002年|3家族そろって三井浜をご散策
2002年8月、上皇上皇后両陛下(当時は天皇皇后両陛下)と秋篠宮ご夫妻、その長女・眞子さん、次女・佳子さまとともに静岡県下田市の須崎御用邸にてご静養。三井浜を散策されました。



御用邸から浜辺までの道のりでは、雅子さまが天皇陛下(当時は皇太子)と愛子さまを乗せたお車を運転されたという意外なエピソードも。陛下もスポーティなシャツにチノパンツ、雅子さまもトップスをアウトして足元はサンダルをはかれるなど、貴重なリラックスムードのコーディネートでした。
2005年|ご家族で長野県にスキー旅行
2005年には、ご家族で長野県の奥志賀高原スキー場へ。幼少期を過ごした海外などで新潟県出身の父からスキーを教えてもらった雅子さまのスキーの腕前は評判で、このスキー旅行の際にも、愛子さまに優しく丁寧に教えていらっしゃいました。



天皇陛下(当時は皇太子)もウインタースポーツにはかかわりが深く、幼い頃からご家族でゲレンデを訪れ、スキーに励まれてきたそうです。
ちなみに、陛下は小学4年生のときからスケートを習い、雅子さまも幼い頃に家族でモスクワに暮らしていたときに近所のスケートリンクで滑っていたそうです。お二人ともウインタースポーツがお得意というのが共通点です。
2006年|愛子さまと初めて大相撲をご観戦
大相撲観戦もご一家の楽しみのひとつです。愛子さまの大相撲観戦デビューは、4歳9か月のとき。2006年9月、大相撲秋場所の初日をご観戦。


初観戦ながら、勝敗ごとに結果を星取表に書き込んだり、双眼鏡を手に取るなど、熱心に観戦する愛子さまと笑顔で観戦する天皇陛下(当時は皇太子)と雅子さまでした。当時から愛子さまは相撲ファンとして知られており、一昨年も熱心にメモを取りながら観戦される姿が話題になりました。
愛子さまは、ピンクベースに、茶色の刺繍やリボンがかわいらしいワンピースでおめかししてのご観戦。雅子さまのモノトーンコーデも素敵でした。
2008年|愛子さまの入学式には色で“リンク“
2008年4月、愛子さまの学習院初等科の入学式に雅子さまと出席された天皇陛下(当時は皇太子)。



雅子さまに寄り添うようにしっかりと手を握られる愛子さま。そしてそんなおふたりを陛下は愛おしそうに優しく見つめていらっしゃいました。
雅子さまは白のスーツに黒のバッグと靴でモノトーンコーデに。陛下は、愛子さまのセーラー服のスカーフに合わせられたのか、胸ポケットからボルドーカラーのチーフをのぞかせていらっしゃいました。
2011年|東日本大震災1か月後に被災地をご訪問
2011年3月に起きた東日本大震災。天皇陛下(当時は皇太子)と雅子さまは、翌4月に、福島県などから避難してきた人々が身を寄せる東京都内の施設を訪れ、被災者に「お体はいかがですか」などと声を掛けられました。


同年6~8月にはご夫妻で宮城、福島、岩手の被災3県をそれぞれ日帰りで訪問され、仮設住宅を見舞うなどして励まされました。その後も復興状況を視察されるなど、熱心に被災者の励まし、支援を続けてこられました。
2012年|ご家族で葉山の公園をご散策
2012年11月、愛子さまが小学6年生のときには神奈川県の「葉山しおさい公園」を訪問されました。


ご家族そろって葉山でご静養のときに訪れたもので、天皇陛下(当時は皇太子)は濃紺のジャケットにグレーのパンツというトラッドスタイル。雅子さまはライトグレーのパンツスーツに白のトップスをお召しに。愛子さまは丸襟のブラウスにチェックのスカート、白のカーディガンを羽織られており、陛下と同じくトラッドなコーディネートでした。
池のほとりで鯉に餌やりをした際は、雅子さまは「大きいね」と愛子さまに話しかけられていました。仲睦まじいご一家の様子が印象的でした。