体重78kgから1年間で24kgのダイエットに成功、その後、トータルダイエットカウンセラーとして活動し今はヘルスフードサイエンス研究家の大西ひとみさんが、美や健康に役立つ食にまつわる情報を発信――。今回は、食べることが好きだけど、太らず理想な体型を手に入れたい…という人必読! 食欲を上手にコントロールして我慢なしのダイエットを実現する方法を紹介します。
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おいしそうな食べ物が目の前にあると我慢できずについつい口に運んで食べすぎてしまった…そんな経験、きっとあると思います。今回は、効率よく体型維持し、ダイエットするためにうまく食欲をコントロールするための知っているようで知らない豆知識を3つお伝えします。
食欲コントロールのカギ【1】炭水化物を避けるのではなく炭水化物の種類に注目すべし
炭水化物は、三大栄養素の中で最も食後の血糖値が上がりやすい栄養素です、また、炭水化物を多く含む食事をとると、血糖値が急上昇し、その後、急激に下がることもあります。血糖値が急激に下がると、すぐにお腹が空いてしまいます。だからと言って極端に炭水化物を減らして、たんぱく質や脂質の多い食事を取ることは肝臓などに大きな負担を与えます。カラダがうまく体外に毒素を排出できない状態に陥ってしまう可能性を高めてしまい、不効率なダイエットにつながりかねません。
正直、炭水化物を多く含む食材を嫌いな人なんて、ほとんどいないのではないかと思います。ですが、炭水化物は「太る!」というイメージが強く、悪のように思われがち。でも、実はカラダに必要な栄養素の1つであることを忘れないでください。
パンが白米よりも太りやすい理由
炭水化物といえば、パンやパスタ、白米、玄米などが代表的です。同じ炭水化物でも小麦を使ったパンやパスタは、米より太りやすいということはご存知のかたも多いと思います。
近年は健康を考えた小麦粉使わないグルテンフリーのパンやパスタが販売されるようになりました。グルテンは健康にさまざまな影響を与えることが次々とわかってきています。このグルテン、ダイエットにも影響があるのです。
グルテンとは小麦に含まれるたんぱく質のことで、グレアジンとグルテニンという2つのたんぱく質から構成されています。この2つのうちのグレアジンに食欲を増進させる効果があり、食べ過ぎを招いてしまうのです。小麦を使ったパンが米より太りやすいと言われるのは、カロリーが米より高くなりがちなことだけではなく、食欲を増進して食べ過ぎてしまう可能性があるから。なので、パンが大好きな人はぜひグルテンフリーパンを探すなどして、食べ過ぎないように注意しましょう。
食欲コントロールのカギ【2】運動で痩せるという考えを捨てるべし
私自身もよくあることなのですが、体重が増えると焦って運動しなきゃ!という思考になりがちです。痩せたい人の多くが体重を減らすために過激な有酸素運動を取りいれがちですが、この行動が実は食欲をより旺盛にさせてしまうということも知っておきましょう。
消費カロリーと摂取カロリーのコントロールは、体型維持になくてはならない要素ではありますが、ここに、食欲に影響する複雑な問題があります。
消費カロリー以上に摂取してしまうケース
有酸素運動をして体重を減らそうとする人の多くは、有酸素運動をやりすぎてしまいがち。また有酸素運動を頑張ると、その消費したカロリーの満足感に浸れますよね。けれどもそれもひとつの大きな落とし穴! 有酸素運動を過剰にすると、激しい有酸素運動はより空腹を招き、消費したカロリー以上にカロリー摂取してしまうケースがとても多いのです。
理想の体型に近づくために、運動は必要であることに間違いありません。しかしながら走って痩せよう!と体重を減らそう! そういった考えよりは、まずは乱れた食生活を見直し、栄養バランスができるだけ整っている食事を意識して摂取すること、食事によって目標の体型に近づける努力をし、その上で続けられる適度な運動を始めることをおすすめします。