秋の味覚といえば、ホクホクとした甘いさつまいもを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。最近はダイエット食としても人気の高いさつまいもの目利きの方法と正しい保存法について、野菜ソムリエプロの福島玲子さんに聞きました。
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甘みのあるさつまいもは切り口から黒い蜜が滲み出ている
さつまいもは8月から11月頃にかけて収穫されます。収穫直後のものよりも、2~3か月貯蔵したもののほうがでんぷんが糖に変わることで甘みが増しておいしくなるので、収穫と店頭に並ぶ時期に差があります。では、より甘いさつまいもを見極めるにはどうしたらいいのでしょうか。
さつまいもはひげ根が少ないものを
まず、全体的に太く真ん中がふっくらとしていて、鮮やかで均一の色味のものを選びましょう。表面は傷やシミ、シワ、変色がないものがベストです。
ひげ根が多いものや、細いさつまいもは繊維が多い傾向にあります。なめらかな口当たりが好みの人はできるだけ避けるようにしましょう。ずっしりと重みがあるほうが、果肉がしっかりと詰まっていると言えます。栄養が行き渡り、水分が多くみずみずしいです。
蜜が出ているものは甘くて栄養も豊富
中には、ねっとりとした黒色の蜜が染み出しているようなさつまいもがあります。これは、ヤラピンというさつまいもから出てくる乳液成分が変色したもので、蜜が多く糖度が高い証拠です。
ヤラピンには整腸作用もあるので、甘いだけでなくお腹を整えてくれる働きがあります。