
寒さも感じられるようになってきて、見た目も素材も暖かい服が気になります。そこで、皇后雅子さまの秋ファッションをチェック。見た目にも暖かさの感じられるアニマル柄や幾何学柄などを取り入れたファッションをスタイリストの横山麻里さんとともに振り返ります。
コーディネート全体になじむような色使いの柄を選ぶと上品に
柄物を上品に着こなすコツを横山さんにうかがいました。
「全体のコーディネートになじむような色使いの柄をセレクトするとまとまり感のある上品な着こなしになります。柄アイテムは、1点投入するだけで、華やかになります。特に、顔周りに柄物を取り入れると、明るい印象になります。大柄すぎてしまうとカジュアル度が高くなるので、小柄を選ぶと上品な着こなしになります」(横山さん・以下同)
水彩タッチの柄物スカーフを大きめリボンに結んで女性らしさをプラス
雅子さまが長年ご愛用の胸元のカットが印象的なロイヤルブルーのスーツ。1996年10月、「全国育樹祭」に出席された際は、白地にスーツと同じロイヤルブルーの水彩タッチのスカーフをリボンに結ばれていました。

「首元に柄物のスカーフを取り入れることで、とても華やかな印象に。雅子さまが何度もお召しになっている胸元のカットが印象的なロイヤルブルーのスーツも、いつもとは違う雰囲気で、とても新鮮です。首元の抜け感はなくとも、水彩タッチな柄や白ベースなスカーフで軽やかで清らかな雰囲気になっています。大きめのリボンを結ぶことで、小顔効果もあり、女性らしい雰囲気です」
鮮やかブルーのワンピースは同色の柄で大人っぽさをキープ
1996年9月、サントリーホールにてオランダ・アムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の来日コンサートを鑑賞された雅子さま。ロイヤルブルーの柄物ワンピが素敵でした。


「総柄のワンピースは、柄と地の色が同色なので、派手さも抑えられ、落ち着いた印象です。とろみのある素材感は、光沢感が生まれ、より華やかな雰囲気。ブルーにパールのアクセサリーを合わせることで、アクセサリーがしっかりと目立ち、エレガントかつ女性らしさがプラスされています」
チェック柄パンツにとスカーフを同系色にしてまとまりよく
1997年12月の雅子さま34歳の誕生日に合わせて公開された写真は、そのひと月前の11月に栃木県塩谷郡高根沢町・御料牧場にて撮影。雅子さまは、ブラウン系のチェック柄パンツと柄物のスカーフを合わせたカジュアルコーデでした。

「2つの柄を合わせたおしゃれ上級者の着こなし。柄物の色味をブラウン系でまとめたことや、小柄同士を合わせたことがポイントになっています。赤とブラウンの相性はよく、季節感もばっちり合います。襟元に白シャツをのぞかせることで、抜け感もプラス。カジュアルな着こなしの中にも、スカーフやゴールドのアクセサリーのツヤ感や、ヘアアクセサリーでクラシカルな雰囲気もプラスされ、上品な大人のカジュアルスタイルになっています」
アニマル柄のワンピースはベロア素材でエレガントな着こなしに
1998年10月、東京都中央区の王子ホールで行われたスコーレコンサートには、アニマルプリントのブルーのワンピースで出席された雅子さま。


「総柄のアニマルプリントワンピースは、小柄で、落ち着いたブルーに黒という配色なので大人っぽい雰囲気。顔周りはパールのアクセサリーを合わせることで、グッと上品さと明るさが増します。小物を黒でまとめ引き締めることで、よりレオパード柄がコーディネートになじみ大人っぽくまとまっています」
シックな色合いのコーディネートもボウタイブラウスやチェック柄で柔らかい印象に
2000年11月、日本動物病院福祉協会主催の講演会に出席された雅子さま。雅子さまは、デザイン性が高いモノトーンのチェック柄のツーピースをお召しに。

「モノトーンのチェック柄のツーピースは、スカートのプリーツの切り返しデザインがアクセントになり、動きのあるスタイルになっています。チェック柄も細かいので、カジュアルになりすぎず、ほどよくきちんと感をキープ。また、ボウタイブラウス、ジャケットのボタン使いや合わせの小物を黒で統一することで、コーディネートが引き締まります。プリーツスカートやボウタイのリボン使いは、それだけで女性らしく、大人かわいい雰囲気になります」
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お気に入りのボルドーカラーに犬柄がポイントのスーツはすっきりまとめ髪で
2018年11月、東京都内で開かれた第42回全国育樹祭にご出席の雅子さまは、犬柄がはいったボルドーカラーのセットアップでお出ましに。




こちらのセットアップは、1997年11月の地方ご公務でお召しに。このときは帽子も同じ犬柄のリボンが付いたものでした。

「ボルドーカラーのスーツは、季節感が感じられる温かみのある雰囲気。犬柄もボルドーカラーがリンクしていてパッと見ではわからないですし、よく見ると犬柄という感じでコーディネートになじんでいます。さらにはセットアップというきちんと感のあるなかの犬柄というギャップがとてもチャーミング。また、柄によって、顔周りがより明るい印象になっています」
白のワントーンパンツスタイルに柄物スカーフでアクセント
2023年10月、国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭の開会式に出席するため、石川県を訪問された雅子さま。飛行機にはオフホワイトのパンツスーツで搭乗されました。



「パンツスーツというマニッシュな服も、オフホワイトでまとめられることで上品で女性らしい佇まいです。柄のスカーフをジャケットのインにプラスすることで、視線が上がり、さらに、パンツスーツのIライン効果で、スタイルアップにつながります。スカーフの柄も地の色が白なので、なじみよくまとまります。これからの季節、柄スカーフやストールを1点プラスするだけで、季節感が感じられ、温かみのある着こなしになるのでおすすめです」
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