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【冬はトラブル増加!】発症リスクが高まる「犬の関節炎」の原因と対策 自宅ではどんなことに注意すべきか

自宅で飼い主さんにできることを

関節が弱いとみられる犬や、すでに関節炎を発症した犬に対しても、関節の状態を悪くしないために、自宅で飼い主さんにできることがあります。

「われわれ獣医師から飼い主さんによくお話しするのは、『犬はもともと二足歩行には適さない身体なので、そのことを忘れないでください』ということです。それを念頭において飼い方を工夫すると、関節炎の進行はある程度、抑えられるはずです」

犬がソファなどへ飛び上がろうとするとき、飼い主さんに飛びつこうとするとき、普段は四本足で支えている体重が一気に後ろ足へ乗ることになり、膝や足首の関節にも余計な負荷がかかります。

「犬が飼い主さんのところへ来て喜んで後ろ足で立ち上がってぴょんぴょん跳ねるようなことがあると思いますが、そういうときはすぐに抱っこするか、飼い主さんがしゃがんだり座ったりして低い姿勢になってあげてください。ソファなど犬が上り下りするところにはスロープを用意して使わせるとか、階段を使わせないといったことも大切です」

加えて、床材がフローリングなど滑りやすいものの場合はカーペットを敷く、足の爪が長くて引っかかる場合は切る、関節炎予防のサプリメントなどを獣医師に処方してもらって服用させる、といったことが愛犬の関節を守ることになります。

◆教えてくれたのは:獣医師・山本昌彦さん

山本
獣医師・山本昌彦さん
写真4枚

獣医師。アニコム先進医療研究所(本社・東京都新宿区)病院運営部長。東京農工大学獣医学科卒業(獣医内科学研究室)。動物病院、アクサ損害保険勤務を経て、現職へ従事。https://www.anicom-sompo.co.jp/

取材・文/赤坂麻実

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