2. 「見えづらい」の言語化リスト
普段、患者さんが訴える「見えづらい」という言葉には、広い範囲の意味が含まれると思って診察をしています。このリストで紹介するようなポイントを具体的に主治医に伝えていただけば、診察の助けになります。
とはいえ、うまく伝えられなくても大丈夫。主治医に「うまく説明できない」と伝え、主治医から要点を尋ねてもらって、できる限り答えれば良いのです。
患者さんのお話だけで診断をすることはありません。目の中を見て、必要な検査結果を見て、医師は総合的に判断します。ですから、いつもとは違って「見えづらい」と感じたら、ためらわずに診察を受けましょう。自己診断がもっとも危険です。
たとえば、日差しや夜間の街灯、車のヘッドライト、テレビ画面などがまぶしいと感じることが増えたならば、白内障の初期症状かもしれません。
白内障は確かに年配の人に多い病気ですが、年齢だけで起こるわけではなく、水晶体の濁りが原因ですから、若い人にも起こり得る病気です。
◼️「見えづらい」の言語化リスト
【1】見えづらいのは両眼? それともどちらか一方の目?
【2】自分の感覚でよいので「どう見えづらいのか」言葉にする
【3】ものが二重に見える? ものがにじんで見える?
【4】光が放射線状に見える?
【5】暗い場所で見えにくくなった?
【6】淡い色が見えづらい
【7】 黒と濃紺、紫、濃緑の色の見分けがつかない
【8】全体的に地味な色に見える
【9】虫がチラチラ飛ぶように見える
【10】光が飛んでいるように見える(「光視症」の疑い)
【11】いつから見えづらいか
【12】1日中見えづらいか、特定の時間帯か、いつ気づいたか
【13】目にダメージを与える行為があったか?(スキー場で強い紫外線を浴びた/何かがぶつかった/海外へ旅行した)