女優・大塚寧々さんが、日々の暮らしの中で感じたことを気ままにゆるっと綴る連載エッセイ「ネネノクラシ」。第65回は、寧々さんが大好きな「納豆」について。
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子供の頃はそうでもなかったような気がするが、大人になってから納豆が大好きになった。
納豆は日本の伝統的な発酵食品で体にもいいらしい。今では朝から3パック食べるときもある。私は小粒納豆もひきわり納豆も両方好きだ。納豆巻きを作る時は、ひきわりにする。納豆炒飯の時は小粒だ。
それぞれ好きな納豆の食べ方があると思う。私は納豆と生卵、みじん切りにした万能ネギにわさびで食べる事が多い。納豆のネバネバが生卵でふわっと優しく、まろやかになる。もちろん、卵が新鮮な時に限るが…後は、沖縄の大好きなおにぎり屋さん『めえみち』で頂いた、納豆にもずくに柚子胡椒の組み合わせも大好きになった。私にはない発想だったので新鮮だったし、本当に美味しかった。納豆5色丼も好きだ。納豆、オクラ、長芋、たくあん、まぐろで食べる。最高に美味しい。
朝食は毎日和食というわけでもなく、パンの時もあるし、おにぎりだけの時もある。どうも体が疲れてくるとものすごく納豆が食べたくなるらしい。後は、具だくさんの豚汁も食べたくなる。
納豆のパックを洗うのは楽しい!
そういえば先日友達4、5人で会っている時に、食べ終わった納豆のパックとビニールをどうするか?という話で盛り上がった。洗わない派と洗う派に別れた。
そのままというタイプと臭くなるから洗うというタイプである。ちなみに私は納豆の上にのっているビニールもパックも洗う派だ。納豆のネバネバを指を使って水で洗い流しているのは、楽しい! あのネバネバが消えてパックが綺麗になるのが気持ちがよい!と言うと皆に「変だあ~」と笑われたが…。たまに夫や息子が洗わないで、納豆のネバネバをそのままにしていると、「もう~」と思いながらも洗っている。
賞味期限のことも話題に出た。食品にもよるが数日過ぎているくらいなら皆食べる!と言っていた。私も食べる (個人的な見解ですので真似なさらないで下さい)。 友達のパートナーが、数日過ぎている納豆を捨てようとしていて、友達が「大丈夫!」と叫んだ話が面白かった。「匂いを嗅いで、やばかったらやめる! 大丈夫だったら食べられる! 本能で~!」と言ったらしい。
本能、大事だよね!
時間に余裕のある時に、一度自家製納豆を作ってみたいと思う。乾燥大豆と納豆菌で作れるらしい。楽しみだ。
◆文・大塚寧々(おおつか・ねね)
1968年6月14日生まれ。東京都出身。日本大学藝術学部写真学科卒業。『HERO』、『Dr.コトー診療所』、『おっさんずラブ』など数々の話題作に出演。2002年、映画『笑う蛙』などで第24回ヨコハマ映画祭助演女優賞、第57回毎日映画コンクール主演女優賞受賞。写真、陶芸、書道などにも造詣が深い。夫は俳優の田辺誠一。一児の母。