髪トラブルの予防・改善に役立つ食材
髪トラブルの予防・改善に摂りたい栄養素は、「たんぱく質」と「ビタミンC」です。
髪の毛の主成分はケラチンというたんぱく質のため、健康な髪を作るにはたんぱく質が欠かせません。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」たんぱく質https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586557.pdf)では、成人女性はたんぱく質を1日50gほど摂ることが推奨されています。
1日3食、1食につきご飯やパンなどの主食と、たんぱく質が豊富な肉類や魚介類、乳製品、たまご、大豆製品などを使用した主菜や副菜を1品補うことで1日の摂取目安量を満たせるでしょう。
頭皮の健康維持に有効なビタミンCは、コラーゲンや鉄分の吸収をサポートし、美しい髪を作るのにも役立ちます。
ビタミンCを多く含む食品は、果汁入りアセロラジュースやキウイフルーツ、赤ピーマンやブロッコリーです。野菜や果物をよく食べる人はビタミンCが不足する心配はほとんどありませんが、食生活が偏っている場合は上記の食品を意識して摂りましょう。
髪トラブルの改善には漢方薬も役立つ
髪トラブルには、髪や頭皮の状態の根本改善を目指す漢方薬も役立ちます。花粉による髪トラブルを改善するには、外側からのケアに加えて健康な髪を育てることも大切です。そのため髪トラブルには「血流をよくして頭皮や髪の毛を作る細胞に栄養を届ける」といった作用のある漢方薬を選びます。
髪の悩みに役立つ漢方薬
・人参養栄湯(にんじんようえいとう)
消化・吸収の機能をよくして血流を促し、髪や髪の毛を作る細胞へ栄養を届けます。血色が悪く、疲労や倦怠感を感じる人に用いる漢方薬です。
・四物湯(しもつとう)
栄養を補い巡りをよくすることで、乾燥した頭皮へ栄養を行き渡らせます。皮膚が乾燥し、色つやの悪い人に用いる漢方薬です。
漢方薬を始める際の注意点
漢方薬は食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。
ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれた人:薬剤師・山形ゆかりさん
やまがた・ゆかり。薬剤師、薬膳アドバイザー、フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。牛角・吉野家ほか薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信する「Medical Health -メディヘル-youtubeチャンネル」(@medicalhealth–7900)で簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)でも薬剤師としてサポートを行う。