歯茎痩せ防止に役立つ食材
さらに、質のいいコラーゲン線維を生成するには「ビタミンC」が必要です。
ビタミンCは、果実類や野菜類、いも類などに多く含まれています。果実類では、アセロラやキウイフルーツ、グアバ、ゆずなどが含有量の多い食材です。野菜類は、赤パプリカ、芽キャベツ、ブロッコリー、いも類では、じゃがいもやさつまいもなどに多く含まれています。ほかには、緑茶やのりも、ビタミンCが含まれる食材です。
ビタミンCは、水に溶けやすい性質がある水溶性ビタミンです。熱に弱く、加熱調理で分解されやすい傾向があるため、ビタミンCを効率よく摂るには「生のまま食べる」、「短時間の加熱調理」、「煮汁ごと摂取できる汁物」などが適しています。果実類であれば果汁入りジュースを飲むのもおすすめです。また、いも類のビタミンCは加熱しても壊れにくいため、煮込み料理にいも類を取り入れるといいでしょう。
なお、ビタミンCはサプリメントが多く販売されています。適量なら問題ないですが、食材以外からビタミンCを摂りすぎると過剰症を引き起こすおそれがあるので、含有量の多い食材から摂取するのが理想的です。
歯茎の痩せ予防には漢方薬も役立つ
歯茎痩せ対策には、「口の中の痛みや炎症を和らげる」「口の中の毒素や膿を排出する」といった作用のある漢方薬で、体の内側から歯茎へのダメージを根本改善するのもひとつの手です。
おすすめの漢方薬
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
体内の余分な熱による炎症をしずめます。比較的体力があるのぼせぎみの人に向いており、歯周病にも応用できる漢方薬です。
・排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)
膿の排出を促進するとともに、炎症にも働きかけます。化膿性の疾患に用いられ、歯茎の痛みや腫れ、炎症にも有用です。
漢方薬を始める際の注意点
漢方薬は、食事の工夫などでは不調が改善しなかった人でも、効果を感じる場合が多くあります。ただし、漢方薬はその人の体質に合っていないと、よい効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。自分に合う漢方薬を見つけるために、服用の際は漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのが安心です。
◆教えてくれた人:薬剤師・山形ゆかりさん
やまがた・ゆかり。薬剤師、薬膳アドバイザー、フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ。牛角・吉野家ほか薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信する「Medical Health -メディヘル-youtubeチャンネル」(@medicalhealth–7900)で簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」(https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/)でも薬剤師としてサポートを行う。