独特の苦みがおいしい、夏野菜の代表格であるゴーヤ。野菜ソムリエプロの福島玲子さんは、「6〜8月が食べごろのゴーヤは今が旬。おいしいものを見極めて、正しく保存すればさらにおいしくいただけます」と話す。2つのポイントについて、解説してくれた。
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ゴーヤの見分け方と品種を解説
知っておきたい、おいしいゴーヤを見極めるポイントや、スーパーなどで見かけたらぜひ手に取っていただきたい、さまざまな品種についてもご紹介します。
イボがつぶれたゴーヤはNG!果皮をよく確認
ゴーヤを選ぶときは、まず果皮をチェックしましょう。色が濃くふっくらとして、かためでハリがあり、イボがびっしりと密になっているものが新鮮です。イボがつぶれるとカビが発生しやすくなるので、そういったものは避けましょう。
先端やヘタも確認し、しなびていたり、半透明になっていたりするゴーヤは収穫から時間が経っているのでNGです。また、ずっしりと重たいものは、水分をよく含んでいて新鮮なサインです。
白ゴーヤなど、さまざまな品種も
ゴーヤは濃い緑色のイメージがありますが、見た目が真っ白で丸い白ゴーヤも旬の時期に出回ります。一見未成熟に見えますが、成熟しても色が白い品種です。
白ゴーヤはぷっくりと太め、丸みがあって小ぶりです。緑のゴーヤよりは少し苦みが抑え気味なので、子どもや苦みが苦手な人にもおすすめ。サラダなどの生食にも適しています。
ほかにも沖縄でよく見かける、あばしゴーヤや手のひらサイズのミニゴーヤなどもあります。
乾燥を避ける!ゴーヤの保存のコツ
ゴーヤは乾燥が大敵なので、保存する際はきちんと下処理してからラップで密閉するのがポイントです。また、冷凍保存もできますので、正しく保存しておいしく召しあがってください。
カットゴーヤの保存は下処理後に野菜室がベスト
ゴーヤを丸ごと保存するときは、乾燥しないように湿らせた新聞紙で包んでから冷暗所に置きましょう。
カットして保存するときは、種とワタをスプーンでよく取り除いてから、ひと切れずつラップで包んで野菜室へ。ゴーヤの最適な保存温度は10〜20度なので野菜室がベストです。
また、ワタが残ると傷む原因となりますので、きちんと取り除きましょう。カットしたゴーヤは5日以内に使い切ってください。
長期保存なら冷凍!加熱調理のコツも
ゴーヤは冷凍保存も可能です。縦半分にカットし、冷蔵保存と同様に種とワタをスプーンでよく取り除き、お好きな幅にスライスし、まとめてラップで包んでから保存袋に入れて冷凍庫へ。事前に塩をまぶして茹でてから冷凍すれば、苦みを軽減することもできます。冷凍ゴーヤは1か月程度保存できます。
使うときは凍ったまま加熱するのがベストです。中途半端に解凍してから調理すると、食感が悪くなってしまうので、凍ったままフライパンや鍋に入れましょう。
◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/
構成/イワイユウ