奥井さんによると、“本来の自分の体”に戻るのが、「パレオダイエット」なのだとか。
「パレオダイエット」でどのくらい痩せられる?
「本来その人が細マッチョの体型だったら、その体型に戻る。健康なサイズまでダウンしたら、そこで止まります。年齢によって変わりますが、だいたい女性は体脂肪率が22~24%、男性は14~18%程度と理想的なところが目安です」
「パレオダイエット」では、ほかのダイエット法のように極度に痩せることはない。心臓に負担のないペースは、1年間にだいたい10kgが限界。
「肥満の人なら最初の1か月で食事だけで10kgほど落ちて、標準体重になります。膝を痛めないように、体重が落ちてから有酸素運動を始めると効果的です」
ミネラルを十分に摂る「パレオダイエット」では、リバウンドせず、マイナス10kgのままで体重は安定するそう。
「体重が減るときには、筋肉と脂肪が7対3ぐらいの割合と、筋肉がだいぶ落ちます。ただし『パレオダイエット』を繰り返しながら1年ほどが経過すると、適当な脂肪もたんぱくも入るため、筋肉と脂肪の比率が逆転。落ちた筋肉が復活して、本来必要な体脂肪で落ち着きます」
慣れるまで3週間は我慢を
天然素材を食べるのでお金がかかるのが「パレオダイエット」のデメリット。つい楽をして完成品を食べたくなるはず。でも結果が出れば、努力を継続しやすい。
「3週間だけ我慢して続けると、味覚が慣れて苦ではなくなります。体の質が変わってきて、見た目にも脂肪がずいぶん落ちます。一度やると体が覚え、またすぐにパレオダイエットができるので、普通の食事に戻っても問題はありません」
→「パレオダイエット」については【こちら】
→「パレオダイエット」の推奨食材とやり方は【こちら】
参考/『Dr.奥井式 原始人ダイエット』(ベースボール・マガジン社)
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監修:奥井識仁(おくい・ひさひと)
1965年生まれ。よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック院長。医学博士。東京大学大学院医学系修了。ハーバード大学臨床留学。国内外の患者への手術を年間800件行う女性泌尿器科の世界的外科医のひとり。神奈川医師会学術功労者や世界のトップオピニオンリーダーに選出されたり、運動とホルモン関係の受賞も多い。自身もダイエットの成功後、忙しい毎日の空いている時間を利用してトライアスロンに取り組み、数々のアイアンマン大会を完走している