7月に入って、いよいよ本気で考えなくちゃいけないダイエットのこと。周りを見渡せば、糖質制限ダイエットに精を出す人は多いけれど、続いている人は皆無。
そもそも白ご飯にパスタが大好きな私には、どうしても我慢ならない――。そんなあなたにおすすめなのが、「ロカボ」だ。『ロカボで食べるとやせていく』（幻冬舎）の著者で、北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟さんが説明する。
「糖質を完全に抜くのではなく、毎食ある程度糖質を食べる“ゆるやかな糖質制限（ロカボ）”こそ、健康になれますし、痩せられるんです」（以下「」内、山田さん）
ゆるやかな糖質制限“ロカボ”のメカニズム
ロカボでは、肉や魚、乳製品、卵、そして油もカロリーも一切気にする必要がない。おいしいものをお腹いっぱい食べる。なのに、健康になれて、きれいに痩せていく…っていうけど、一体どうして？
「医学的にいうと、糖質を制限していればすべて糖質制限ダイエットとなりますが、炭水化物抜きなど極端に制限する糖質制限を行ってしまうと、血管がボロボロになったり、悪玉コレステロールが増加したりという副作用の報告があります。
さらに、結果的に低カロリー食になることが多く、それが続くと基礎代謝が落ち、痩せにくくリバウンドしやすい体になってしまいます。ロカボにはそのリスクはゼロ。しかも有効性は同じなのです」
“ロカボ”を実践するときのコツ
具体的なルールは、1食の糖質量を20～40gに抑える。白ご飯なら普通盛りの半分～3分の1で、パンも同様。減らした分、おかずを増やすだけ。高たんぱく質のおかずが望ましく、油の摂取はなんと無制限。
「油やたんぱく質を摂ることで満腹感を得やすく、腹持ちがいいのです。しかも、熱量消費が上がり、燃焼しやすい体になります。やはり、ダイエットの大敵は我慢。空腹を我慢するより、時間を気にせずロカボで食べる方が痩せやすくなります」
唯一の注意点は、“おかずを足す”のを忘れて、カロリー不足に陥ってしまうこと。
「たんぱく質といってもささみや胸肉ばかりだとカロリーが足りません。脂がのった良質なたんぱく質を積極的に摂ってください。わが家は焼肉屋に行ったら、締めの冷麺は頼まず、締めのカルビです（笑い）」
さて、問題です。痩せるのはどっち？
＊ ＊ ＊
白いご飯 VS チャーハン
ほかの栄養素も一緒に摂れる、チャーハンが正解。卵かけご飯も◎。
「栄養価が高くなると太ると思われるかもしれませんが、実は、他の栄養素を一緒に摂ることで、全体として血糖値上昇を抑制できるのです」
冷やし中華 VS サーロインステーキ
細切りの具材はあるものの、麺を食べる糖質メーンの冷やし中華より、サーロインステーキなど“脂たっぷり”の方が糖質少なめ。
缶ジュース（人工甘味料）VS フルーツジュース（果糖）
果物に含まれる果糖は、実は糖質たっぷり。
「果糖は体内で中性脂肪に変化し、長期的に見ると脂肪肝の危険性があります」
よって答えは人工甘味料の缶ジュース。
豚骨ラーメン、麺は半玉でスープ飲み VS スープ残して替え玉
「麺を半玉にして、その分チャーシューやねぎをトッピングした方がいい。スープもしっかり飲めば、油もたっぷり摂れて充分満足でき、痩せやすくなります」
＊ ＊ ＊
「ロカボで血圧や血糖値の上下動を穏やかにすることで、糖尿病予防はもちろん、寝たきりや認知症予防、血管年齢、しわやたるみ対策としてのアンチエイジング効果も期待できます。私の妻は冷え症が緩和され、肌にもハリが出たと喜んでいます」と山田悟さんは話す。
女性ならだいたい1か月で3～4kg減、なかには8kg減した人もいるのだという。無類の白米好きなT記者が半信半疑で試してみると…たしかに満足感が高く、腹持ち抜群。突き出ていたぽっこりお腹が1日で消滅！ 口癖だった「夏までに3kg減」、ついに実現できるかも！
※女性セブン2016年7月21日号
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