健康・医療

【医師が解説】リバウンドなし!「パレオダイエット」の痩せるメカニズム

野草や野生動物を中心とした原始時代の食生活を真似することで、健康的に痩せられる、とアメリカで大流行した「パレオダイエット」。

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イラスト/アフロ
写真6枚

ハリウッドスターたちをはじめ、オリンピックのメダリストたちも、この“原始人ダイエット”を実践している。これまでに流行ってきた、あらゆるダイエットの根本となるダイエット法ともいえる「パレオダイエット」だけれど、やり方の基本は、「人工物を摂らない」こと。

日本人向けにアレンジした「パレオダイエット」を提案する『Dr.奥井式 原始人ダイエット』(ベースボール・マガジン社)の著者で医学博士の奥井識仁さんによると、それだけでリバウンドもしにくく、面倒なカロリー計算や空腹感を我慢するストレスもなく、減量を実現できるという。

→「パレオダイエット」については【こちら】
→「パレオダイエット」の推奨食材とやり方は【こちら】

「パレオダイエット」で痩せる理由

写真/アフロ
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「パレオダイエット」が減量に効果的な理由のひとつには、”痩せホルモン”の存在がある。これは、小腸の下部から分泌される「インクレチン」といわれる物質(GLP-1)のこと。インクレチンには、食後の高血糖も防ぎ、体重増加を抑制する効果が。

「膵臓に働いてインスリンが出やすくしたり、脳に作用して満腹中枢を刺激したりする『GLP-1』は、糖尿病の薬にも使われています。WHOが指導する食事よりもパレオ食で『GLP-1』がたくさん分泌されることは、ダイエットの世界では世紀の発見です」(奥井さん、以下「」同)

「GLP-1」は腸を動かすと分泌されるもの。「パレオダイエット」で「GLP-1」がよく出るのはおそらく、素材をそのまま食べることと、特に食物繊維が豊富でボリュームたっぷりの食物を多く摂ることの影響だと奥井さんは言う。

「多量の食物繊維が流れることが腸へのよい刺激となって、『GLP-1』の分泌を促していると考えられます。精製された食品や炭水化物では、食物繊維は消化されてしまい、糊のような状態で流れるので、なかなか『GLP-1』が出ないのです」

【「パレオダイエット」でどのくらい痩せられる?】