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《今が旬》「とうがらし」と「ししとう」、スーパーでおいしいものを選ぶコツと長持ちする保存テクを野菜ソムリエプロが解説

とうがらしやししとう
旬を迎えるとうがらしやししとう(写真/photoAC)
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夏から秋にかけて旬を迎えるとうがらしとししとう。「とうがらしは辛味があり、ししとうはほとんど辛味はありませんが、ともにナス科トウガラシ属の仲間。そして、選び方や保存の仕方もほぼ同じです」と話す野菜ソムリエプロの福島玲子さんに、2つの野菜について詳しく解説してもらった。

* * *

見分けるポイント|大きさ・色味・ハリ

色や味わいは違いますが、とうがらしとししとうは仲間の野菜。おいしいものの見分け方のポイントも似ています。

とうがらし&ししとうは大きさと軸を確認

とうがらしやししとうを選ぶときは、まず大きさからチェックしましょう。大きすぎるものは、成長しすぎて味が落ちていることがあります。また、小ぶりだったり、種が少なかったりするものは辛すぎることがあります。5〜6cm程度の大きさを選ぶとよいでしょう。

軸がカットされている場合は、軸の切り口にシワがあったり、茶色く変色していたりすると鮮度が落ちていますので避けましょう。また、ピンとしたヘタが新鮮な証拠です。

青とうがらし
おいしいとうがらしやししとうの見分け方(写真/photoAC)
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色味とハリも確認!かたくなっていたらNG

さらに、色味や表面も確認するとよいです。色味は鮮やかで、果肉にツヤとハリがあって、弾力がありやわらかいものが◎です。

かたくなっていたり、茶色や黒に変色しているものは避けましょう。変色しているししとうは、辛味が強い傾向にあります。

とうがらしやししとうはまとめて売られることが多いので、すべてチェックすることは難しいかもしれませんが、できるだけ注意して見てみることをおすすめします。

青とうがらし
色味や表面のハリツヤもチェックして(写真/photoAC)
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冷蔵&冷凍保存のポイント|冷蔵の際は冷やしすぎない

とうがらしやししとうは暖かい気候で育つ野菜なので、冷蔵保存の際に冷やしすぎると低温障害を起こす可能性があります。正しく保存しましょう。

冷蔵保存は乾燥を避けて野菜室へ

冷蔵で保存するときは、新聞紙やキッチンペーパーで包んでから、さらにポリ袋に入れて野菜室へ。小ぶりのものであれば、5個程度に分けて入れるといいでしょう。

保存は冷蔵庫よりも温度が高い野菜室がベスト。10℃前後の場所に置くのが理想です。4〜5日以内に使い切ってください。

野菜室
とうがらしやししとうの保存は野菜室で(写真/photoAC)
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冷凍もOK!1か月保存可能

とうがらしもししとうも、冷凍なら1か月ほど保存できます。きれいに水洗いしてから、水気をよく拭き取り、ラップで包んで保存袋へ。

保存は丸ごとでも、カットしてからでもOKです。ただし、空気に触れる状態で冷凍すると、冷凍焼けや変色が起こり、辛味や風味が落ちることもあります。しっかりと密封してから冷凍しましょう。

◆教えてくれたのは:野菜ソムリエプロ・福島玲子さん

野菜ソムリエの福島玲子さん
野菜ソムリエプロ・福島玲子さん
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ふくしま・れいこ。野菜ソムリエプロのほか、アスリートフードマイスター2級、ジュニア食育マイスター、食の検定1級、ベジフルカッティングスペシャリスト、エコクッキングナビゲーターなど多数の資格を持ち、日本野菜ソムリエ協会創立 20 周年記念事業『野菜ソムリエ名鑑 vol.1』に掲載されている。現在は、“野菜や果物から健康に”との考えを大切に講演・セミナー講師、イベント・セミナー運営サポート、コラム、料理教室、レシピ開発や監修・ジュニアアスリートの栄養指導・など、多岐にわたって活動中。https://ryufrei.com/

構成/イワイユウ

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