尿の悩みも「腸活」が救世主
軽度の尿漏れなら、生活習慣の見直しで改善することも多い。
腹圧性尿失禁が女性に多いのは、男性より尿道が短く不安定であることや、出産でいきむことで膀胱を支える骨盤底筋がゆるむことなどが原因だ。このため、女性の尿漏れ治療に期待できると専門家から最多の票を集めたのが「骨盤底筋トレーニング」(1位)である。
「毎日続けることで尿道と膀胱を支える筋肉を強化し、尿漏れを効果的に予防・改善する効果が期待できます。
また、週に3~5回、30分程度の有酸素運動も効果的。全身の血行を促進し、尿道まわりの筋肉の健康を保ちます」(窪田さん)
適度な運動は、2位に挙がった「肥満予防」にもつながる。太ると膀胱が圧迫されて尿が漏れやすくなるため、できるだけ適正体重を保ちたい。
3位の「水分摂取の管理」、4位の「カフェインやアルコールの摂取制限」も重要。
管理栄養士の清水加奈子さんがアドバイスする。
「のどが渇いて過剰に水分を摂取してしまうので、糖質の多いお菓子や、塩分の高いものの食べすぎにも気をつけましょう。カフェインは利尿作用があるうえ、自律神経に作用して尿を出やすくしてしまうので、控えた方がいい」
そして5位は、「便秘の改善」。順天堂東京江東高齢者医療センター泌尿器科医の高澤直子さんが言う。
「便秘で強くいきむ習慣により、骨盤の底を支える組織(骨盤底)に負担がかかってゆるむことで、膀胱や尿道を支えられなくなったり機能が衰えたりして尿漏れしやすくなります」
※女性セブン2025年1月1日号